四百三十七話 侍従のお姉さんの第二子懐妊発覚
翌日の朝、早速辺境伯領の巡回を始めます。
まだ巡回する冒険者が確定していないので、やはりというかジンさん達が巡回を行ないます。
因みに今日もスラちゃんとプリンは辺境伯領とマロード男爵領の防壁の警備に向かっていて、どちらが多くの不審者を捕まえるか競争するそうです。
「じゃあ、行ってくるぞ」
「「「いってらっしゃーい」」」
巡回にいくジンさん達を見送った僕達は、代わりにレイカちゃん達の面倒をみる事になります。
といっても、辺境伯様の屋敷で他の子どもと共に集まるんだけどね。
今回はルリアンさんとナンシーさんに加えてルルーさんとクラヴィーアさんも巡回メンバーに加わっているので、たまたま休みのエマさんとオリビアさんと共にこの人も子守りメンバーに加わります。
「はぁ、赤ちゃんと小さな子どもが一杯でとても可愛いです!」
そうです、赤ちゃん大好きであるメアリが辺境伯領に来ています。
ちょうど親戚であるレイナさんの赤ちゃんの様子を見たいと言っていたので、ついでということで連れてきました。
因みにメアリには、最近婚約者候補の話が出てきているそうです。
勿論、僕の事ではないですよ。
因みにキッズスペースとなっている部屋には、ソフィアさんと侍従のお姉さんも一緒にいます。
じー。
そんな中、何故かミカエルが侍従のお姉さんの事をじっと見つめています。
なんだろうなと思ってミカエルに近づくと、ミカエルの方から僕に話しかけてきました。
「にーに、ねーねのぽんぽん、あかちゃ!」
「「「えっ!」」」
ミカエルの発言に、皆が一斉に侍従のお姉さんの方を向きます。
そして、侍従のお姉さんも何だか困惑した表情です。
念の為に、確認してみよう。
「お姉さん、鑑定を使っても良いですか?」
「ええ、良いわよ」
「私もびっくりしているのよ」
侍従のお姉さんの許可も得たので、僕は鑑定魔法を使います。
あ、ミカエルの言う通り、侍従のお姉さんのステータスが妊娠中になっているぞ。
「お姉さん、お二人ともステータスが妊娠中になってました」
「そっか、やっぱりそうなのね」
「つきものが遅れてたから、もしかしてって思っていたのよ」
「「「おおー!」」」
侍従のお姉さんは、何となく自身が妊娠しているのではないかと思っていたらしい。
そして、リズ達は侍従のお姉さんに子どもが出来た事に大喜びです。
「おめでとうございます、ハンナさん、マヤさん」
「ありがとうございます、ソフィア様」
「後で、皆様にもお伝えします」
ソフィアさんにも祝福された侍従のお姉さんは、自身の子であるメイちゃんとリラちゃんを抱き寄せた。
「あなた達の弟かな? 妹かな?」
「もう少し待っていてね」
「まーま?」
「あかちゃ?」
流石にメイちゃんとリラちゃんは侍従のお姉さんが妊娠した事を理解できていなかったけど、それでも侍従のお姉さんはとても嬉しそうな顔をしていた。
という事で、今夜は僕の屋敷の皆で侍従のお姉さんのお祝いをする事になりました。
不審者を沢山捕まえて大活躍だったスラちゃんとプリンも、触手をふりふりして侍従のお姉さんを祝福しています。
「この分だと、出産は年明けになりそうね」
「元気な赤ちゃんを産むわよ」
「「「楽しみ!」」」
急遽だったのでささやかなお祝いだけど、皆もほっこりとしたお祝いだった。
侍従のお姉さんの赤ちゃんが生まれるの、とても楽しみだな
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