四百三十一話 イヨとアレクサさんの歓迎会
お邪魔虫が沢山付いてきた薬草採取も何とか終わり、夕食は辺境伯様の屋敷でイヨの歓迎会です。
とはいえ派手な事はやらず、いつもの通りお鍋パーティです。
今日は、オーク肉を使った寄せ鍋です。
「イヨちゃん、来たよ!」
「今日はお祝いだね」
「エレノア、ルーシー、ありがとう」
王城からはティナおばあさまとエレノアとルーシーお姉様に、ルーカスお兄様とアイビー様が参加です。
寄せ鍋目当てで陛下も来ると言ったのですが、王妃様とアリア様に全力で阻止されました。
因みに、アレクサさんも引き続き参加します。
「ついでだから、アレクサの歓迎会も兼ねましょう」
「そうね。ちょうど街の人や冒険者にはアレクサも紹介できたしね」
レイナさんとカミラさんの一言により、アレクサさんの歓迎会も兼ねる事に。
歓迎会といっても皆でワイワイと鍋を食べるだけなので、歓迎者が増えても全く問題ありません。
という事で、歓迎会がスタートします。
「お鍋美味しいね!」
「そうだね、美味しいね」
リズが積極的にイヨに話しかけているけど、イヨも小鉢に取り分けて貰った寄せ鍋を美味しそうに食べています。
相変わらずの無表情だけど、言葉はだいぶフレンドリーになってきています。
「はい、アレクサさん。どうぞ」
「恐縮です」
アレクサさんはジンさんのグループに混じっているけど、何故かイザベラ様がアレクサさんに小鉢を渡していた。
アレクサさんは辺境伯夫人に料理を盛ってもらい、とても固くなっていた。
今後はお互いにご近所さんになるから、仲良くして欲しいなあ。
そして、話題はアレクサさんの結婚式の事になった。
「春先にマイクとセシルの結婚式があるから、それが終わったらジンとアレクサさんの結婚式ね」
「ありがとうございます。その、できれば簡素な結婚式が良いのですが」
「それは無理ね」
「えっ?」
イザベラ様の発言にアレクサさんはかなり驚いていたけど、僕達も何となく理由が分かった。
「その、父上と母上もジンさんとアレクサさんの結婚式に参加したいと申しております」
「閣僚や多くの貴族も参加を希望しておりますわ。勿論、国外の要人も参加したいとの申し出がありました」
「「はっ?」」
ルーカスお兄様とアイビー様の話を聞いたジンさんとアレクサさんは、ぽかーんとしてしまった。
ジンさんは、今や王国を代表する貴族になったもんなあ。
国外にも知り合いが多いし、国賓クラスも結婚式に参加する可能性が高いぞ。
「ジン、諦めな。お父さんもお母さんも結婚式に参加する気満々だよ」
「そうそう、おじいちゃんも勿論結婚式に参加するって」
「いや、商務卿と宰相は分かるんだけどなあ」
レイナさんとカミラさんの話を聞いたジンさんは、とほほって感じで呟いていた。
街の人も結婚式に参加するだろうし、ジンさんとアレクサさんの結婚式はとても豪華な結婚式になりそうだ。
因みに主賓のイヨは、リズやエレノア達と仲良くお喋りをしていた。
よかったよかった。
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