四百二十話 オカマさんとのとの話し合いの終了
じー。
「イヨちゃん、ずっとお兄ちゃんの方を見ているね」
「そうだね、ずっと見ているね」
リズとサンディも、イヨが僕の事をじっと見ている事に気がついた様だ。
何でこんなに注目されているのだろうか?
「えっと、イヨは何で僕の事を見ているのかな?」
「何だか興味があるの」
「あらー、イヨが何かに興味を持つなんて珍しいわね」
「うん」
「そ、そうなんだ」
一体、イヨは僕のどこに興味を持ったのだろうか?
オカマさんも、イヨの行動にびっくりしていた。
念の為に、イヨに鑑定を使ってみよう。
「オカマさん、イヨに鑑定を使っても良いですか?」
「良いわよ」
オカマさんの許可もあっさりと得たので、僕はイヨに鑑定魔法を使った。
「確かに、孤児って出ていますね。後は、巫女後継者候補とも出ています」
「イヨの家はだいぶ離れているけど、巫女の血をひいているからかしらね。まあ、ピエロと共に多くの巫女の後継者候補がついていったから、イヨが巫女の後継者になる事はまず無いわ」
「そうなんですか」
「そもそも宗教団体としても崩壊しているから、もう巫女が復活しない方が良いわよ」
イヨの置かれている立場は、宗教団体においてもかなり微妙なんだな。
取り敢えず、ティナおばあさまとジンさんにイヨの今後の事について話を聞いてみよう。
「ティナおばあさま、ジンさん、イヨの事はどうしますか?」
「今回はやむを得ないでしょうね。良い子ってのは分かっているのだし」
「それに、女性陣はイヨを受け入れる気満々だぞ」
「本当ですね……」
僕がティナおばあさまとジンさんと話をしている傍らで、アリア様を含めた女性陣がオカマさんとオカマさんの膝の上に座っているイヨの所に集まっていた。
スラちゃんとプリンも混じって、皆で楽しそうに談笑していた。
イヨも表情は無表情だけど、嫌がらずに女性陣との会話に参加していた。
どうやらイヨは、僕達と話すのは問題ない様だ。
「えーっと、オカマさん、もし僕達がイヨの事を引き取るとなった場合、いつから可能ですか?」
「今すぐって答えたいけどまだ私の家にイヨの服とかあるから、早くても明日の午前中ね。お昼はお店が忙しいのよ」
「じゃあ、明日の午前中にまたお店に行きますね」
「了解よ、待っているわ」
こうして、オカマさんとの話し合いは終了です。
闇ギルドの事も聞けたし、イヨを保護する事にもなった。
今日はこのまま解散となったので、オカマさんとイヨが帰った後で僕達は陛下に話し合いの結果を報告する為に王城に向かいました。
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