三百九十九話 出発前日にある事が発覚
懐古派が占拠する砦に向かう前日、とある事件が起きていた。
「うう、ぎりぎりだ」
「わ、私もだよ」
「「はあ……」」
僕達の騎士服の手直しが終わったので、ティナおばあさまが僕の屋敷に来たのだ。
そこでレイナさんとカミラさんも騎士服を着てみようと言うことになったのだが、ズボンがパツンパツンになっていたのだ。
因みに、ルリアンさんとナンシーさんは問題なく騎士服を着こなしています。
レイナさんとカミラさんの醜態に、ジンさんとティナおばあさまも呆れています。
「このタイミングで、二人が第二子を妊娠した訳でもないんだよな」
「そーだよ」
「あかちゃ、ないない」
ミカエルとブリッドにもレイナさんとカミラさんの妊娠疑惑が否定された為に、ただ単にウエストが大きくなった事が判明した。
「はあ、流石に一日ではウエストを細くするのは無理ね。騎士服のズボンを調節しないと」
「その代わり、レイナとカミラは辺境伯様と共にダイエットだな」
「「えー!」」
たまたま今日は、イザベラ様による辺境伯様ダイエットの日になっている。
ティナおばあさまとジンさんの指示のもと、レイナさんとカミラさんは強制的にダイエットに参加させられる事になった。
こればかりは仕方ないよなあ。
という事で、レイナさんとカミラさんは辺境伯様の屋敷にドナドナされる事になりました。
「最近新人が多いから、俺等に新人講習の依頼がきていたんですよね」
「丁度いいわね。この際だから、懐古派の件が終わったら集中的に講師をやらせましょう」
「そうですね。一日中動けば、少しはマシになるかもしれないですね」
更にレイナさんとカミラさんのいないところで、教皇国から帰ってきた後の事も決まってしまった。
懐古派の所に移動するにも基本は馬車だし、戦闘以外は動くこともないだろう。
レイカちゃんとガイルちゃんも大きくなってきたし、ここはレイナさんとカミラには頑張ってもらおう。
「あの二人も、キチンとした所ではちゃんとやるんだよな」
「あ、それ僕も分かります。新人向けの講師をしていたカミラさんは、とてもカッコ良かったですよ」
「あの二人は、気を許すと一気にだらけるタイプね」
僕が新人講習を受けた時のカミラさんは、とてもキリリとしていたもんな。
でも、あの時はまだそこまでの知り合いでもなかったな。
そんな事を話しながら、僕達は辺境伯様の屋敷の庭で辺境伯様と共にイザベラ様からしごかれているレイナさんとカミラさんを窓から見ていました。
もうちょっと自己管理を頑張って欲しいと、誰もが思っていました。
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