(二)-9
他の生徒たちのネタは面白そうで、観客役の生徒ウケも良い組もいた。
この学校の生徒の多くはアラフォーの古山よりも遙かに若い二十代だった。だから二十代の芸人のネタは感性や経験が似ているのか、最も数の多いこの世代の人間にはウケやすい。
古山は人生経験については、そんな若手よりもずっと多いつもりであった。だからその分、面白いことを言うことができると自負していたものの、それがネタとしては全く受け入れられないという事実にショックを受けていたのだった。
三〇代でこの学校に入った萩野も同じ思いだった。
対して、二人の年齢とこの学校に入ったいきさつを知っている大岸は、二人にとってこの場は針のむしろというのではないと、考えていた。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます