第三百三十八話 休憩タイム

 お昼の時間になったので一旦休憩に。

 ベスト四まで出揃ったので、試合の進捗は順調だ。

 懸念されていた波乱もないので、このままいけば決勝戦はシルク様とビューティーさんの組み合わせで確定だろう。


「おねえちゃん、この肉串美味しいよ!」

「サンドイッチも美味しい」

「サラダドッグも美味しいな」

「焼き鳥も美味」


 無事にアイス屋が完売したらしく、ミケ達はこちらにほくほく顔でやってきた。

 商品を売ったのが楽しかったらしく、良い経験になった様だ。

 街に繰り出して色々買ってきて、俺と一緒に食べていた。


 因みにフェアとオリヴィエは、いつの間にかスラタロウとバハムートの飴屋を手伝っている。

 ライリーも飴屋を手伝っているが、これはチナさんがライリーにとっても良い勉強になるという事で勧めていた。

 ルキアさんの屋敷で面倒をみている子どもも一緒になって参加をしているのだが、そこにケルベロスのクロも混じっていた。

 どうも屋敷にいる人達のオーラに完全にビビッてしまって、子ども達の護衛名目で飴屋の前にちょこんと座っていた。

 飛竜がいる所にケルベロスが追加いるので護衛レベルの凶悪度は増したが、大人しくしているので街の人の反応は上々だ。


「わざわざ招待頂き、ありがとうございます」

「リディアもあんなにはしゃいでいて、良い息抜きになっています」


 ソフィー皇女とジュリエット公女もいつの間にか来ていたが、どうもショコラが王妃様達の命を受けて連れてきたという。

 エステルやリンにフローレンスと混じって、街で買ってきた物を食べていた。

 オーウェン皇子とベラ皇女にリディア公女も、ウィリアム様とルーナちゃんと一緒にアイスを食べている。

 子ども同士、色々と会話が弾んでいる様だ。

 相変わらず、プリンはリディア公女の頭の上にゆらゆらと揺られている。


「はあ、酷い目にあったぞ」

「いや、完全に陛下の責任かと思いますよ」


 ようやく説教から解放された陛下もこちらに来たけど、流石に街で遊んでいた挙句にハイテンションでドアを思い切りあけて寝ていた赤ちゃんを起こしたんだ。

 そりゃ王妃様達から説教を受けて当然だと思うよ。


「これからの楽しみ前に開放されたので、そこは感謝しましょう」

「流石にそこは分かっているぞ。当分はここにいて大人しくする」

「ある意味、収穫祭のメインイベントですからね」

「これを見ないわけにはいかぬ。サトーの魔法障壁もあるし安全だ」


 そんな事を陛下と話をしていたら、王妃様達もこちらにやってきた。 


「そうですわね。目の前の通りにはスラタロウもいますし、万が一はないでしょう」

「というか、このレベルの猛者を相手にするとなると、一国の軍をつぎ込まないとなりませんね」

「それでもサトー達に勝てるか、疑問は残りますわ」


 いや、流石に物量で押し切られたら俺達でも勝てないぞ。

 そんな事を思っていると、王太子様もこちらにやってきた。

 さて、もうそろそろ後半戦の開始だ。

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