3. 海の思い出

中学の頃

 窓の外には 海が広がっていた

 晴れている日は 輝いていて

 まるで宝石のようで

 とても眩しかった。

 

 私は学校が嫌いだった

 一つの教室で 皆一緒の行動をして

 どこか窮屈に感じていた

 けれど窓の外には いつも海が見えた

 その広大な姿を眺めていると

 自分がちっぽけに見えた。

 

 ある日雨が降っていた

 宝石のように輝いた姿は

 そこにはなかった

 けれど灰色となり荒れ狂う姿は

 どこか美しかった。

 

 今 窓の外を眺めても海の姿はない

 けれどあの時眺めた海を私は忘れない。

 

 美しく 輝いた姿で

 灰色となり 荒れ狂った姿で

 広大さを教えてくれた

 あの海を。

 

 

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