第5話

「だけど、不思議だなぁ」

大手芸能事務所(リメンバー)のマネージャー

大塚昭雄がふと漏らした。

「ルイヤのことか」

社長の袴田ヒロシが即座に反応した。

「ええ、わたしたち業界の人間の目からみても

なんの変哲もないただの女の子です」

「そう、ところが一度ステージにたてば、すぐさま

何万という人間を魅了してしまう」

「人並み外れた美人でもないのに」

大塚がクビを捻った。

「誰が美人じゃないって」

袴田が声のしたほうを見ると、ルイヤが

仁王立ちしていた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る