秘密少女

第1話

「ルイヤ」

大道寺豪三（だいどうじごうぞう）は大道寺財閥

の御曹司。全世界にチェーン店を展開している、

革命的に安いレンタカー（チャイルド）の創始者であり産みの親であった。

「なに、おとうさま」

ルイヤが呼びかけに答えると、

「いや。呼んでみただけ」

と、素っ気ない返事。

しばし、気まずい沈黙。

「以後、二度と呼ばないで。何があっても呼ばないで。お母さまが死んでも呼ばないで」

「ルイヤ〜〜〜ッ」

豪三がルイヤのところに行って、ルイヤにむしゃぶりついた。

「コノケツ、この胸、この美貌。やっぱり

カスミを選んだワシの目に狂いはなかったわい〜〜」

カスミというのはルイヤの母親で、元日本ミスユニバース代表だった。

「ヒェーッ！ママ、ママ、ママ」

ルイヤがカスミの名を必死で呼ぶ。

「もう〜ママっ子だなあルイヤは」

「そういう問題じゃねーだろ」

豪三のアタマに一トン爆弾投下