第326話
「やっと最後の受け渡しが終わったか」
河村さんとの会話が終わってから一時間ぐらいたって、ようやく出品物の引渡しが全て終わり俺は家に帰れるようになった。
まぁ会場の片付けとかで、まだまだ帰れない人もいっぱいいるので声に出して文句を言ったりしないけど。
運営をほぼほぼ任せて10億円近く手に入るだから、この程度で文句を言うなって話なんだけどね。
身代わり人形のおかげで、政府の取り分を抜いても余裕で10億超えるからな〜
一瞬で大金持ちだ。税金とか考えたらここから何処まで減るのかちょっと考えたくないけど……
まぁ、ダンジョンに潜って更に稼げば良いだけだ。
ソフィアも商売を始めるしお金に困る事はないでしょう。
「早く帰んないとエリックさんと約束している時間になってしまうな。ケツァルコアトルの体の1部に関しては……まぁ、明日でもいいか」
と言うか。こっちから何かしなくても自分で回収しに来るだろう多分。
「と言うことで回収しに来たぞ」
「お早い登場で。はい、これがシェラから渡された体の一部」
ずっと出てくるタイミングを伺っていました。見たいな感じで現れたケツァルコアトルに体の一部を渡す。
(ケツァルコアトルが引き裂かれた体の一部を取り戻したことで力を少し取り戻しました。ケツァルコアトルの復活度2%)
ほんとに少しだな。今回はあっさり手に入ったけど。毎回こんなに簡単に手に入るとは限らないし。
ケツァルコアトルの完全復活までどれだけ時間がかかることやら……
「それにしても、シェラが日本に来た時点で自分の体の一部を持っていた事に気づいてたんだじゃ無いですか?」
いくら弱体化していると言ってもそのぐらい出来そうだけど。
「私の体の一部は取り込んだ者を超強化する厄介なアイテムでも有るからな。下手に相手を刺激して私の体の一部を強化アイテムとして使われてしまったら、日本が焦土とかす可能性もある。それ故にことを慎重に進める必要があった。まぁ、今回は映司に渡すつもりだと分かったから特に接触するような事をせずに済んだが」
そんなヤバい強化アイテムが世界中に散らばっているってヤバくない?って思うけど。
急いで全て回収するとか不可能だし。
悪いやつがケツァルコアトルの体の一部を取り込んでパワーアップしないことを願っておこう。
「それにしても。さっき取り込んだからの一部にはほとんど力が残って無かった。中身が空っぽで外側だけ帰ってきたみたいな……」
「それって、ケツァルコアトルの力だけ取り込んで残りカスだけ帰って来たって事?」
なんと言うかヤバい事になっていそうな感じがするんだけど。
「いや、恐らくだが。バステト神が自我を保つ為に体の一部に残された力を使用したんだろう。だから、映司が考えているような事は起きない……はずだ」
「ちょっと思ったんだけどさ。神様ってそんなに弱っているのが多いいの?日本の神様は意外と元気そうなのが多そうだけど」
あった事があるのはスサノオだけでは有るけど。
神々の宴会に呼ばれていたり。普通に生活している印象を受ける。
ケツァルコアトルが弱っているのは色々あった結果だけど。
バステト神そんな感じじゃ無さそうなのに自我が保てない程弱ってる。
俺が知らないだけで神々の争いで力を失ったとか有るのかも知れないけど。
「神は地球の戦力ではあるが、信仰が無ければ存在を保つ事が出来ない。日本にはお賽銭と言う文化が有るだろう?アレは信仰深くない者が行なっても多少信仰が手に入る」
「つまり日本の神々は質より量という方法で存在を保っていると?」
「あぁ、神の中にはプライドが高くそんなの認めないと言うやつもいるが。この時代に生き残るには日本の神々の戦略が正解だと私は思うね」
なんと言うか神様達も色々大変そうだね。
地球との制約で色々制限されるし。生きるためには信仰を集め続けないといけない。
「まぁ、抜け道は存在する。例えばダンジョンマスターになったりとか」
あぁそっか。リーリンさんだって信仰を稼がなきゃ生きられない筈なのに、信仰集めなんて欠片もしてなさそうだもんね。
回避する方法も存在するってわけだ。
「となるとやっぱりバステト神には早めに会いに行った方が良いかもって事ですよね?」
「そうなるな。バステトが自ら任命した神官がいるなら最低限自我を保つだけの信仰は手に入ると思うが、時間をかけるとどうなるか分からない」
急げば来週の土日にEG国に行けるかな。
流石に平日に休んで行くことは出来ないし。
国の要請で行くならどうとでもなるけど、個人的に行くわけだし。
「ところでバステト神ってどんな神様なの?」
バステト神って名前を知っている人は多いけど。どんな神様なのかまで知っている人はそこまで多くない気がする。
俺もそうなんだけど。
「一言で言えば、怒らせなければ温厚な神だろうか。病気や悪霊から人を守護したり、多産のシンボルとされる一方。人を罰する為に生み出されたと言う1面も有るからな」
怒らせなければ問題ないか……
余計な事を言わないように気をつけとこう。
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読んでいただき有難うございます。
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