第244話
「やっぱりこうなるのか……なんと言うか馬鹿なの?」
朝のニュース番組を見ながら朝ごはんを食べていると。
昨日の冒険者ライセンスを取得せずにダンジョンに入ろうとして暴れた結果。
自衛隊、警察、SCSFによって鎮圧、国に強制送還したんだけど。
早速この対応について過激だ野蛮だと言った声明を発表している国がいくつもある。
「そもそもあっちが日本が定めたルールを守らず逆ギレ、攻撃して来たのにほんと自分勝手と言うか。自分達に都合のいい情報しか見たり、聞いたり、理解したり出来ない立派な目と耳と脳みそしているんだろうね」
当然その声明に対して日本は強制送還した外国人の集団が先に攻撃してきた動画と公開。
『あなた達は攻撃されても反撃せずにただ殺されるのを良しとするのか?』と猛烈に批判。
同時に日本にあるダンジョンに外国人の進入は禁止。
既に冒険者ライセンスを取得していようと外国人は日本にあるダンジョンに入ろうとしただけで犯罪となると発表した。
これのせいでソフィアとクラリスさんが日本にあるダンジョンに入る事が出来なくなってしまった。
余計なことをしやがって。
まぁ、転移でE国に移動してエリックさんにお願いすればダンジョンに入れるだろう。
後は、雷太がダンジョンマスターをしている交差点ダンジョンと経験値ダンジョンなら俺の身内専用サーバーが用意されているので入口から入らず、転移で直接ダンジョンの中に入れば、誰にもバレずにダンジョンに入る事が出来る。
このようにダンジョンに入る方法は存在するので、怒る必要は無いのかも知れないけど。
悪い事してないのにコソコソしないといけないのが気に入らない。
だからと言って、最低限このぐらいの処置を取らないと世界から日本が舐められることになるから、日本政府に文句を言うことは出来ない。
むしろこれからもこのぐらい強気の対応をして貰わないと。
「まっ、仕方ないでしょ。それにお酒と野菜、果物の販売を道の駅の一部を借りて販売する事になったから、そっちに集中する必要があるし。どっちにしろダンジョンに行く機会は減ってただろうし」
ダンジョンが一般開放されるまでの数日の間に勝彦と青木さんをダンジョンに連れていくこと以外にも、お酒や野菜、果物を道の駅で販売することについて河村さんを通じて日本政府と交渉?とは言えないな少しお話をしていた。
結果。一度、人間に対して有害な物質が含まれていないか複数の研究機関で調査、問題なかった場合、道の駅での販売許可が貰えると言う感じに決まり。
現在、研究所にお酒、フィロの育てた野菜、果物を送って調査してもらっている段階だ。
まぁ、俺の事を妨害したい勢力が研究所に金を渡して嘘の報告書を用意したりとか有りそうだけど。
解析を依頼している研究所はリーリンさんの分身による24時間監視付きなので、そう言った動きが少しでもあった瞬間、その情報を証拠事リークして潰すだけだ。
許可が下りた後は道の駅の方に全部任せようと俺は思っていたけど、ソフィアやクラリスさんがそれは不味いでしょうとストップをかけた。
結局、俺を社長とした会社を作って、ソフィアとクラリスさんが一社員として入社。
俺はお飾りで、ソフィアとクラリスさんが会社の運営をしてもらうって感じになるけど。
道の駅での販売で出るであろう利益的に会社を設立しておいた方が良いと言う事らしい。
俺にはよく分からないので、そこら辺は2人に丸投げする事にする。
2人は、ダンジョンで手に入れた物の全てがずっと政府が買い取ってそこから企業に販売と言う形が取られる事は無いだろうと予想しているらしく。
その時に俺がダンジョンで入手した物を販売する場所としてこの会社を使うつもりらしい。
危険性の無い物まで政府を経由しないと行けないとなると、どんどん不満が大きくなっていきそうだもんな。
危険なものではないと確認出来たものから徐々に企業、一般人の直接買取が許可される事になるのかな?とは思う。
と言う訳で、ソフィアとクラリスさんは会社関係で忙しくなるので、どちらにせよダンジョンに入る機会は減っていたし、あんまり気にしていないと言うことだ。
「それなら取り敢えず会社関係は任せるとして……そう言えば、俺って正規隊員では無いけどSCSF所属だよね?その状態で他の会社の社長なんて出来るの?」
それこそ法律的にアウトなんじゃ?
「そう言えばそうね。普通にアウトだと思うから社長は義母様にお願いする事にするわ」
日本政府に俺が会社を設立しようと思うんだけど……って言えば何やかんやあって合法的に会社の社長として就任する事は出来るだろうけど。
その分日本政府に借りを作ることになるし、時間がかかる。
そんな事をするより普通に母を社長にする方が早い。
普通の専業主婦だからなんの問題も無いし。
いくらお飾りとはいえ社長になっちゃったら最低限やらなきゃ行けない業務もあるだろうし。
俺的にもそれを母に押し付けられるなら大賛成だ。
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