第55話
「とりあえず。ゲーム機とゲームディスプレイ買いに行くから勝彦も一緒に来ない?」
今思ったけど、ゲーム機に専用のディスプレイも買わなきゃ行けないし1人で持って帰れなくね?と言うことに気づいたので勝彦を誘う。
一応通学カバンにトートバッグ型のマジックバッグを入れて来たからい人目のない道に入って買ったものを仕舞えばいいだけなんだけど。
そこまで持ってくのも大変だし、放課後誘えるのなんて勝彦ぐらいしかいない。
「えっ!ダンジョンに行ってレベル上げとかしなくて良いのか?」
確かに勝彦の言う通りな気もするけど。
なんだかんだダンジョンが出現してからほぼ毎日ダンジョンに潜ってるんだよね。
たまには息抜きも必要だろう。
昨日初めてダンジョンに入った勝彦からしたらダンジョンに行ってレベル上げしたいんだろう。
昨日の件もあって強くならないと理不尽に殺されることがあるって危機感もあるだろうし。
「最近はずっとダンジョンだったし。息抜きもしないと。それに今から交差点ダンジョンに行くのも難しいよ?」
「それはほら、家の近くにもダンジョンができたじゃん?しかもSCSF管轄の」
あぁ、こないだ俺が建物壊して整地したSCSFの建物を建てる予定地だった場所ね。
家から近いしSCSFの管轄だし俺も勝彦も入ろうと思えば入れるだろう。
「とりあえず俺は1人で帰ってサティとダンジョンに行ってSCSFの隊員の人にどんなダンジョンなのか話を聞きに行ってみるわ」
流石に今の勝彦を荷物持ちにするのは無理だな。
「と言うか映司ゲーム機新しく買うのか?」
「ソフィア様の分のゲーム機をね。2人でゲームするなら画面分割プレイじゃなくて通信プレイの方が良いってなったから」
「やっぱりそう言う関係なの?羨ましいってレベルじゃねぇな」
「まぁ、否定はしない」
あんな美人が彼女だなんて確実に勝ち組だろう。
ダンジョンに行くと言う勝彦と別れてゲームが売っている家電量販店に向かう……前にお金をおろすためにATMのある場所に向かう
1番近くは銀行だったな。
そう思い銀行に向かって歩いて行くとだんだん騒がしくなっている。
えーっと目的地の銀行がパトカーに囲まれてるんだけど…
もしかしなくても銀行強盗だよね。
念の為持って来ていた。SCSF特殊隊員であることを証明するための手帳を取り出し。
銀行を包囲していく警察に近づいていく。
「すいません。こう言うものなんですか。どんな状況か説明していただけませんか?」
「SCSF特殊隊員!?魔力で糸を作り出して操れるスキル持ちによる銀行強盗です。人質全員の首に糸が巻きついていて犯人が手を少し動かすだけで人質の首が飛んでしまう状況です。デモンストレーションとか言って建物の柱を糸で締め付けて砕いたので首が飛ぶのは冗談ではないと思われます」
そりゃあまた厄介な状況だな。
糸だけ燃やすイメージで銀行にブレスを吐くか?すれば糸だけ燃やして人質を気にせず犯人の対処ができる。
問題なのは燃やしたいものだけ燃やすと言うのを1度も試したことがないという事だな。
雷太から龍ならそれぐらいできるとは言われてるけど。ぶっつけ本番は不味いよな。
練習しておくべきだったな。
「単純に熱線で良いか」
光線ではないから光の速さみたいな速度もないけど。不意打ちなら手を動かすより早く両腕を切り落とせるだろう。
時間をかけて警戒されると行けないので特に相談とか無しに熱線で犯人の両腕と眉間に向かって熱線を発射する。
突然犯人が死んだことで人質の人達数人が走り出そうとする。
「動かないで!!まだ犯人の糸が首に巻きついてます。下手に動くと糸がしまって自分が死んだり自分が人殺しになりますよ」
犯人の魔力で作れる糸は本人が死んでも消えないらしい。
言ってから逆にパニックになるかもと思ったけど。全員ピタっと止まってくれたので良かった。
包囲していた警察の人と一緒に人質にされていた人の首に巻きついた糸を外して行く。
その後の後処理などを手伝っていたらまだ昼前だったのにもう夕方だ。
「新藤さんご協力感謝致します」
「人質を助けることができて良かったです」
買い物に行くためにお金をおろしたかったんだけどな。
家電量販店からは少し離れてしまうけど、コンビニにもATMはあるそこでお金をおろそう。
流石にコンビニにも強盗が入っていると言うことはなく普通にお金をおろすことができた。
「お客様。自宅に郵送させていただくサービスもございますが……」
両手にゲーム機とゲームディスプレイを持っている状態だからな。制服で来てるから歩きだってのはわかってるだろうし。
そりゃ郵送サービスをすすめるよな。
丁寧に断って家電量販店から出ていく。
早く路地裏に入ってマジックバッグにしまおう、そうすれば荷物もスッキリするし。
裏口に入って買ったものをマジックバッグにしまう。
これであとは帰るだけだな。今からだと家につくのはもう暗くなってるな。
今日は早く帰れると思ってたんだけどな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読んで頂きありがとうございます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます