第49話
「とりあえず追加は無しかな?」
襲いかかってきたマスク集団を制圧して追加が来ないことを確認して一息つく。
みんなが大丈夫か確認してみる。
勝彦が青い顔をしている以外みんな大丈夫そう。
河村さんとクラリスさんは問題ないと思ってたけどソフィア様が割と問題なさそうなのはちょっと予想外。
周りの被害は…敵の攻撃はスナイパーの狙撃だけだし、熱線で道路が少し溶けたぐらいかな。
「映司様おまたせしたっす。追加が来てた見たいっすね。こいつらも牢屋に入れとくっすか?」
周りの被害を確認していると雷太がダンジョンから戻ってくる。
そうだな。何人かまだ生きてるやつもいるし牢屋に入れとくか。
熱線で貫いてるから出血はしてないし治療は良いだろう。
そうしてと言うとマスクをした集団は全員消えた。
「牢屋の中に直接転移させられるように仕掛けを用意してきたっす。襲ってきたやつを返り討ちにする度にダンジョンに戻ってくるなんて面倒っすからね」
ダンジョンに転移できる転移魔法陣を外にも設置できるってこと?それめっちゃ便利じゃん。
なんで今まで使ってくれなかったの?
「言っとくっすけど。転移魔法陣は1回しか使えないし。毎回かなりのリソースを消費するっすから今回は特別だと思って欲しいっす。それと当分ダンジョンの魔石以外の追加ドロップの確率と獲得経験値が下がるっす」
結構なデメリットだな。やっぱり楽をしすぎるのはダメだな。
「とりあえず。警戒しながらホテルに向かいましょう」
結構派手に襲いかかって来たのにそれ以降は襲撃もなくホテルに到着した。
そのままスイートルームに直行する。
「スキルで透明になってるのかもしれないけど。魔力でバレバレだ」
部屋に入ると人の形をした魔力が見えたので、もしかして透明人間がいる?と思ってた人の形をした魔力をぶん殴って見たら人が現れる。
「ほんとスキルって厄介ね。こんなの普通は対策なんて出来ないじゃない」
でも透明化能力は攻撃する瞬間は透明化が解除されるとかそう言うデメリットがありそうなもんだけど……
あと、自分以外は透明化できないんだろうな。
だって姿が現れた男全裸だったもん。
これ服を透明化できなかったから全裸になってたってことでしょ?
「とりあえずこいつもダンジョンに連行っすね」
雷太によってダンジョンに転移して行った。
「と言うかどこの勢力なんだろう。いつまでも襲われるとか嫌だよ?」
家を襲撃した豊麗組なんだろうか?それとも別組織?
やっぱり豊麗組には一度お話をしに行く必要があるだろうな。
「とりあえず。俺の持ち物は全部もったな。取られたりもしてない」
「私たちの方も全部荷物をもったわそれにしてもどうやってここに侵入したのかしら?ここのセキュリティそれなりに厳重なはずなんだけど」
外国の要人が泊まることが多いホテルだし。セキュリティは常に最新のものを取り入れて結構厳重だったりするはずだけど。
部屋の中まで侵入して待ち伏せされてたからな。
「これを使ったんだと思いますよ」
そう言って部屋に落ちていた従業員用のマスターキーを見せる。
透明化した状態で従業員用のマスターキーを盗んだんだろう。
本物のマスターキーがあるならセキュリティが厳重でも無意味だ。
「やっぱりスキルを無効化もしくは弱体化させる何かが必要よね」
確かにそう言うのがないとスキルを使った犯罪が無くならない気はする。
もし手に入るとしても今のところはダンジョンで手に入れるぐらいしか方法がなさそうなのがな〜
「今のところできそうなのは、ダンジョンのドロップ品で強固な部屋もしくは建物を作ることでしょうか」
それが1番可能性高いかな。魔鉄とか魔鋼みたいに丈夫そうな素材は既に手に入ってるし。でもどれだけ集めなきゃいけないんだって話だよな。量的な問題で無理そうだよね。
やっぱりスキル使って犯罪起こしたら捕獲は考えない。それが1番確実な気がする。
スイートルームから下に降りると、ホテルにいた人たちが警察の誘導で外に脱出している。
「河村さんこれは何事ですか?」
「映司くんが言った通り車に爆弾が仕掛けられていたから処理するために避難してもらっている。他の場所にも爆弾が仕掛けられていないとも限らないし」
マジでやりたい放題やってるな。
「ここは他に任せて私たちは新しい車で迷宮省の建物に向かうことになる」
かなりの数の警察とSCSFが動員されてるみたいだし。
ここでなにかする必要はないか。
それに爆弾の無力化なんてなんにも役に立たないし。
今なら男解除できそうだけど。わざわざそんなことしたいとも思えないし。
それに今はできるだけ早く父と合流して母の無事を直接確認することだからね。
なので河村さんの指示通り新しい車に乗って迷宮省の建物に向かう。
「それと外で喋ることができなかったからここで離すことになるが今回の黒幕はC国の政府のようだ。したいの記憶を読み取ることができるスキル持ちの話が正しければだが」
なんか厄介そうな話がふたつも出てきたな。
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