第5話 結託
第5話 結託 Part1(ゲーム)
ヴォーテ・ライニングと勝負することになった繁風。
互いのモンスターが睨み合う中、繁風は逆行カード【逆風の閃光】により、一気に勝負を決めようとするも、ヴォーテのリードカード【
「(【
攻撃の度に相手の手札を削る。
恐ろしいカードだ)」
「さぁ、次は君のターンだぞ」
「ああ。分かってる」
TURN6
(繁風のターン)
繁風の残存行動値:6
「俺のターン」
カードをドローする繁風。
その瞬間、再び【クレアー】が手札に攻撃してきた。
「なっ…」
手札1枚が消滅する。
「【
攻撃が成立した次のターン、相手のドロー後に、再度手札1枚を墓地送りにする効果があるのだ」
【
思念部類 固有行動値3 思念攻撃力1700
思念効果:攻撃時、発動可能。相手の手札を1枚墓地に送る。
攻撃成立後(攻撃が無効にならず、勝敗判定を行なった場合)、次の相手のドローフェイズでのドロー後に発動可能。
相手の手札1枚を墓地へ送る。
(夜も昼と錯覚させてしまうほどの輝きをもったブレスを放つ金色の龍。
その光の中で身を隠すことはできない)
繁風の手札:4枚
「(くっ、これでは反撃も…
だが、まだ手はある)
リードカード【スウィフト・ペガサス・
【スウィフト・ペガサス・
打撃部類 固有行動値3 打撃攻撃力1800
打撃効果:攻撃時、自分の累積ダメージが2500以上の場合、発動可能。
自分と相手の累積ダメージの差分、その戦闘中のみ相手モンスターの攻撃力を下げる。
(突進を得意技とする白と黒のペガサス。
翼が生えてはいるが、飛ぶことは殆どなく、地面すれすれを滑走することが多い)
「バトル」
【スウィフト・ペガサス・
vs
【
「【スウィフト・ペガサス・
俺の累積ダメージが2500以上の場合、互いの累積ダメージの差分、相手モンスターの攻撃力を下げる」
繁風の累積ダメージ:2700
ヴォーテの累積ダメージ:1100
その差:1600
「(前のターンの戦闘ダメージで、発動条件を満たしていたのか)」
「俺とお前の累積ダメージの差は1600。
よって【クレアー】の攻撃力は1600下がる。
【スウィフト・ペガサス・
【
「これであの龍を…」
【スウィフト・ペガサス・
vs
【
「それが君のリードカードの力か。
しかし、その攻撃は受けない。
逆行カード【
「!?」
「私のモンスター1体の攻撃力を1000下げることで、相手の攻撃を無効にする!」
【
逆行カード
固有行動値1
発動条件:攻撃を受ける時。
効果:自分モンスター1体の攻撃力を1000下げ(攻撃力が1000未満でもよい)、次の効果から1つを選んで使える。
・攻撃を無効にする。
・2枚をドローする。
「【詠唱師ワンド】の攻撃力1000を使い…」
【詠唱師ワンド】思念攻撃力100(1100-1000)(前線)
「攻撃を無効にする」
【リニアー】が【クレアー】に衝突しようとするも、バリアに阻まれる。
「防がれた…」
「さぁ、次はどうする?」
「戦闘終了により、変化した攻撃力は元に戻る」
【
「ターン終了だ…」
手札(残存行動値)
繁風:4枚(3)
ヴォーテ:3枚(2)
TURN7
(ヴォーテのターン)
ヴォーテの残存行動値:6
「私のターン。
窮地を利用した戦法。
大した男だ。
だが、ここまでのようだな。
バトル!
【
【
vs
【スウィフト・ペガサス・
「思念効果で手札1枚を墓地に送る!」
ヴォーテは容赦しない。
繁風の手札:3枚
「
龍の口から攻撃が放たれる。
それはペガサスに向かい、そのまま周囲は光に包まれた。
「兄ちゃん!」
【スウィフト・ペガサス・
「終わったな…」
繁風の累積ダメージ:2700
「!?
なぜ、ダメージを受けていない?」
繁風の前に分厚い壁が現れている。
「これは…」
「逆行カード【
累積ダメージが2500以上の時、俺が受けるダメージは0になる」
【
逆行カード(
固有行動値1
発動条件:自分の累積ダメージが2500以上で、戦闘ダメージを受ける場合、発動可能。または、自分の累積ダメージが2500以上で、効果ダメージを受ける場合、それに対して発動可能。
効果:そのダメージを0にする。
「(あの壁が彼へのダメージを防いだというのか。
しかし、何という粘り強さ…)」
手札(残存行動値)
繁風:2枚(2)
ヴォーテ:5枚(6)
TURN8
(繁風のターン)
繁風の残存行動値:6
「俺のターン」
「【クレアー】の効果で、再び君の手札を削る!」
繁風の手札:4枚
「攻撃を防いでターンを繋いでも、君の不利に変わりはない」
「増援カード【再開の翼】。
墓地のモンスターを復活させる。
戻れ【リニアー】!」
【再開の翼】
増援カード
発動条件:墓地にモンスターがいる場合。
効果:墓地のモンスターを復活。(残存行動値は消費する)
【スウィフト・ペガサス・
「再度攻撃してくるつもりか。
だが、逆行カード【鎮静の念】。
【詠唱師ワンド】を墓地に送り、【リニアー】の攻撃を封じる!」
【鎮静の念】
逆行カード
固有行動値2
発動条件:自分が相手の手札を墓地に送ったターンで、相手モンスターが召喚された場合。
効果:自分モンスター1体を墓地に送ることで、以降、その相手モンスターは攻撃ができない。
【詠唱師ワンド】が呪文を唱えると、【リニアー】は地面に倒れこんだ。
**********
<モンスターの召喚時>
各フェイズ等で効果を発動する場合は、基本的にターンプレイヤーから効果を発動できる。
しかし、モンスターの召喚時は(召喚したプレイヤーから見た)相手プレイヤーが優先的に効果を発動できる。
(「モンスターの召喚時に発動可能な効果」や「発動条件を満たした効果」など)
そのため、召喚したモンスターの効果を使いたい場合、発動を宣言するタイプの効果(「自分ターンに1度発動可能な効果」「このモンスターが召喚した時に発動可能な効果」など)は、召喚してからすぐに発動することはできない。
召喚してから、(召喚したプレイヤーから見た)相手プレイヤーが何らかの効果を使うか、効果を使わないかを選択した後で、はじめて効果を発動できる。
ただし、「このモンスターが場にいる限り~」など、発動を宣言するタイプでない効果は召喚してすぐに効果が適用され続ける。
**********
「強力な技を持ったそのモンスターも、攻撃できなければ効果は使えまい」
「【リニアー】はな」
「?」
「俺の残存行動値はまだ残されている。
来い!【
【
打撃部類 固有行動値3 打撃攻撃力900
打撃効果:自分ターンに1度、発動可能。
同じ固有行動値のモンスター1体と同じ効果を得る。
(この効果は複数回使用しても上書きされず、累積する)
(双剣の戦士。剣だけでなく、状況に応じた様々な戦法を習得している)
「【アラカルト・ウォリアー】の打撃効果。
このモンスターと同じ、固有行動値3のモンスターと同じ効果を得る。
よって、【リニアー】と同じ効果を得る!」
「なに?」
「バトル。
【アラカルト・ウォリアー】で【
【
vs
【
「ここで【リニアー】の効果を得た【アラカルト・ウォリアー】の効果を発動。
もう一度、攻撃力を1600下げる」
繁風の累積ダメージ:2700
ヴォーテの累積ダメージ:1100
その差:1600
【アラカルト・ウォリアー】が剣を振ると、強風が起こった。
【
「しかし、それでも攻撃力はこちらが上」
【
vs
【
「これでどうやって勝つというのだ!」
「【リニアー】、まだやれるか?」
【リニアー】が繁風の方を見る。
「増援カード【
自分モンスター1体を後陣に下げ、その攻撃力を別のモンスターに与える。
俺は【リニアー】を後陣に下げ…」
立ち上がり、後ろに飛び移る【リニアー】。
【アラカルト・ウォリアー】の真後ろに移動すると、そのまま走り出した。
「何を…」
【アラカルト・ウォリアー】が跳躍し、【リニアー】に飛び乗る。
「攻撃力を【アラカルト・ウォリアー】に追加する!」
【
増援カード
発動条件:自分の前線に2体以上モンスターがいる場合。
効果:2体の内、1体を後陣に移動させ、残る1体にその攻撃力を加算する。
(後陣に移動させたモンスターがいなくなった場合、この効果は終了する)
【
「これは…」
【
vs
【
【リニアー】が飛び立ち、【クレアー】のもとへ向かう。
「
【アラカルト・ウォリアー】が【クレアー】を攻撃する。
「うわっ!」
ヴォーテの累積ダメージ:3800(1100+2700)
繁風の勝利。
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