第19話 現在進行形な修羅場
第19話
「はぁ、何でだよ………」
────拝啓、天国の母さん。
今、現在進行形で私は………
「昼ご飯はどうする?私は和風だよ、転校生君♪」
「私は中華よ、貴方様。」
「ふっ、洋風に決まってるよなダーリン?」
こんな感じで修羅場ってます。
☆☆☆
「ねぇ、貴方様。今日、遊びに行かない?」
「唐突ですね、お姉様。後、教えた覚えがないのに、何で俺の家に?」
「愛の力よ。」
「そ、そうですか………なら、仕方ないですね。」
「ええ。納得してくれた所で、此処にサインをしてくれるかしら、貴方様。」
「嫌ですよ。まぁ、遊びに行く事自体は賛成ですね。」
そうすれば、奢ってくれそうだし………
「ええ、奢るわ。では、善は急げよ。この紙にサインしてから、さっさと行くとしましょう、貴方様。」
「いや、書きませんからね。」
「ちっ!はぁ………では、行きましょうか、貴方様。」
「今舌打ち………いえ、行きますか。」
はぁ、行く前から疲れそう………
「あっ、抜け駆けしないでよ、化け物のお姉様!同棲中の私が見逃すとでも!」
「ちっ!だから、早く出ようとしてたのに、とんだ邪魔が………」
おい、しれっと同棲中にするな転校生。
お前は同居人でしかないからな?
後、お姉様。
それは途中途中で婚姻届にサインさせようとする貴女が悪いのでは?
「あら、着いてくるの?貴方様の家に勝手に住み着き始めた同居人さん。いえ、コレは正しくないわね。勝手に住み着き始めた寄生虫さん?」
「はぁ?執着が強いストーカーヤンデレ系姉属性が何言ってるの?そういうのに強い病院なら、紹介するよ?」
ああ、もう!
勝手に凄い修羅場ってるじゃねぇか!
一応、俺のせいだけど、勘弁してほしい。
もう気持ちは伝えてるのに、何で諦め………
────いや、俺も人の事は言えないか。
アイツの事を引きずってたせいで、あんなに傷付いてしまった俺が………
「あっ、転校生君♪今日、暇?暇なら、私と遊びに行かない?」
────玄関を開けると、目の前に同級生な隣の奴が居ました。
何で今日に限って………
「何もしないんじゃなかったのか?」
「うん、私は何もしないよ?今回は恋愛的な奴じゃなくて、素直に君と遊びに行きたいんだよ。─────駄目?」
ズルい、ズルい言い方だ。
「はぁ、仕方がないな………ほら、行きますよ、お姉様に同居人。じゃないと、隣の奴と一緒に行きますからね?」
「「「えっ!?」」」
何故か、3人が驚いた顔をし、見つめ合い、話し始めた。
あれ、仲良し?
いつの間にか、仲良しになったんだな………
じゃあ、アレはプロレスみたいな物なのだろうか?
それなら………
「ほっておいても良いか、先行こうっと。」
「「「いや、駄目だから!!!」」」
ええ、面倒くさ………
続く
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