第3話 砂漠の地の情景とナギの刻まれた遠い記憶に

水の神への生贄が僕 ナギ・ナジュアリが思う

この惑星の空の下で、敵から6本足の半機械化ラクダ、デアンカに

救出者の少年ファリと共に駆け抜けて走りゆく


夜の時間を走り去り、夜明けの光も垣間見える。

生贄だったナギ・ナジュアリの手から力が抜けて、デイアンカ(ラクダ)から

振り落とされそうになるが

「危ない、落ちるなよナギ・ナジュアリ しっかり捕まれ」「うん、ファリ」



この空、沙漠の大地…空はラベンダーを帯びた青の色

天には月の衛星が幾つか浮かぶ。


この地上からは  沙漠の大地

僅かばかりの水を求め、砂の海に住む魚達を狩る。


空の色はラベンダーを混ぜた青の色


其処に浮かぶのは月の惑星 今日は二つ目の月が見えて‥間もなく⓷つ目も


淡く薔薇の色に染まりゆき、数は少ないが、ラクダのコブを持つ羊達

彼等は水はほぼ、飲まずに

半透明の水晶の岩に貼りつくようなコケやコケの小さな果実をかじる


この生き物は遥か昔に天の彼方、宇宙から飛来した 天空人の贈り物の一つ

遺伝子操作で生まれたもの


見渡せば沙漠

なれども…


時折沙漠の大地に埋もれてるのは 化石と化した竜の卵に


伝説に詠われる 大昔に天空から訪れたという

異界の星の壊れた宇宙船


水は喪われ

唯一の水は…僅かにあるのみ…



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