第11話 王都

陽射しが僕の瞼に放たれた。明るすぎて飛び起きてしまった。程なくしてエルシアも起き上がった。それからは荷物をまとめて王都へ向かった。やっぱりリンド村から王都へは少し遠かったので馬車を利用した。


ガタガタと揺られながら半目でエルシアを見た。向こうはもう眠ったようだ。僕もこのまま…


気づいたら王都に着いていた。それから門の衛兵に村の事と旅をしていることを言い、宿の場所を聞いてから王都内に入った。


「案外ここまで早かったな」


「そうね。でもまだまだ旅は続くんだから、今感傷的になったら勿体無いわよ」


「そうかもな」


まあ、何が勿体無いのか分からないけれども…


それから宿へと歩いて行った。そう言えばスラムがあるとか聞いた事があるけど無かったな。まあどうでも良いか。

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