第18話 出会い

(鈴奈ちゃん、あの時のこと覚えてないのかな。)


私は神藤暁海。鈴奈ちゃんとはもう幼稚園時代からの幼馴染で親友だ。


初めて出会った日のことは、もう十年ほどたつのによく覚えている。


入園式で始めて見たとき、私はその子とはどこかで会ったことがあるような不思議な感覚を覚えていた。


そして、不思議と話しかけなければいけないと思い、その日のうちに初めて話しかけたのだった。


「はじめまして。おなまえは?」


「ゆみおすずなだよ。あなたは?」


「かんどうあけみだよ。よろしくね。」


このあと、私達は同じ組になったので毎日一緒に遊ぶようになり、幼稚園を卒園する頃にはもうすっかり大の仲良し、その時は知らなかった言葉なのだが関係的にはもう親友になっていたと思う。


そんなことがあって今に至るのだが、私は鈴奈ちゃんにずっと隠していることがある。


それは、昔私も万希ちゃんのように前世らしき夢を見たことがあるということ、そしてその後記憶がよみがえってきて、私自身記憶らしきものを持っているということだ。

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さよなら、丁未の夏 黒蜜きな子 @kuromitsu07

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