欲ある行動罰の元

@haaakto

欲ある行動罰の元

私には大切な人がいる。恋人と出会って私は世界に色がついて見えた。

ある日、2人で遊園地でデートをしている時だった。私が手に持っていたアイスコーヒーを滑らせて落としてしまったのだ。アイスコーヒーは地面と私の服を濡らした。コップをちゃんと持たなかったことを後悔していると、チェロスを買っていた恋人が帰ってきた。恋人は「勿体ない」と言った。私は勿体ないのは確かだが先に服の心配をしてくれると思っていた。心の奥で何か霧がかかったような気がした。翌日、昨日のことを思い出しふと花瓶を割ったらどっちを心配するのだろう。私は考えるより体が先に動くタイプの人間だ、気づいた頃には花瓶は地球の中心を目掛けて落ちている最中だったのだ。1秒も経たないうちにさっきまで花瓶だったものは欠片となり中に入っていたであろう水をまき散らした。大きな音を聞きつけた恋人が走って私の方へ来た。「大丈夫!?怪我はない?」と焦った様子を見せて言った。やった、花瓶よりは私の方が大事なんだ、と喜んだ。だが変だ先程から瞼を開けているはずなんだが目の前が真っ暗のままだ。その事を恋人に伝えると恋人はどこかに電話をかけながら言った「病院行くよ」その時私はなぜ目の前が見えないのかが分かった。先程割った花瓶の欠片が目に入ったのだろう。それも両目だ。私は花瓶を割ったことを強く後悔した。世界を色付けてくれたのは君なのに私は自分の欲だけで動いてその色を消してしまったのだ。花瓶を割った理由を恋人に話すと呆れて出ていってしまった。私は欲のある行動が今に繋がってしまったんだなと、これを天からの罰として今までの行いを深く反省した。

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