死にたいと星に願う
青空卵
第1話 星
「もうこの星たちも見れないんだね。」
サキは少しだけ寂しそうな表情を空に向けたままつぶやく。夜の闇にその声はキンキンと響いたように思ったが、気のせいだろう。
「違う。そうじゃない。僕らはこれからあの星のもとへ行くんだよ。」
サキはさっとこちらに顔を向けた。
「なに? 泣かせようとしてる?」
その笑顔がまぶしければよかったのに。僕は彼女と同じように曖昧な微笑を浮かべて、握っていた彼女の手をすこしだけ強く掴んだ。これで僕らは二度と離れることはない。その安心感が僕のうちを満たす。たぶん、自信はないけど、それでいいのだと僕は思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます