月の誘惑*改正
綺麗な
「新入生の皆様、ご入学おめでとうございます。この学院に来た目的は人によって、様々な理由があると思います。しかし、この学院に踏み込んだのですから、皆様も立派な『レスタ魔法学院の一員』です。もし、分からないことがありましたら、貴方達の先輩である私達にお声掛けください。在校生代表 南野梨沙より」
——彼女は、巷で流行りの長命種で有名なエルフに設定した。しかし、年齢は僕達に適応している。無論、エルフに設定した以上、彼女の耳は人間の僕たちよりも長い。僕は、エルフ=エロの概念を払拭すべく、彼女を勤勉で真面目な女の子にしたことで月夜玲緒奈と同じ様なギャップ萌えを狙ったが…彼女の性格が硬すぎるため人気投票で振るわなかった。それでも、僕の大事な子だ。
その直後、
——一方で花山陽はツンデレだ。しかもただのツンデレではない。親密になればなるほど…ツンが増して行くタイプに設定したのだ。故に…ただ、仲良くなるだけならば楽なタイプの…はず
「南野先輩…あたし達の入学を心から歓迎して頂き、誠にありがとうございます。新入生を代表して、花山陽が先輩達が培ってきたレスタ魔法学院の名に傷をつけないように、全力で努力させて頂くことを宣言します」
彼女達はその場で、教員席、来賓席へ礼をした後、自身のパイプ椅子に戻る。
その直後、会場から弥生校長先生のスピーチ以上の盛大な拍手の渦が巻き起こり、来賓方の祝福の言葉の後…入学式は閉幕となった。後ろに座ってる人から退室となり、少しの間——目を瞑って考えことをする。
——とりあえず、一章の主なヒロインと
『全く…其方を選んだのは失敗だったのじゃ。なにをやっておるのじゃ』
——娯楽好きの神様め…まだ一日だよ!!
最高神様に返答していると、僕の退室の順番が回ってきたので、実践棟を出ると…ぎゅっと拳を握り…何かを決意した表情をした月夜玲緒奈がいた。
「月夜さん…どうしたの?」
「名前聞きそびれちゃったので…」
「僕の名前は黄泉穂花だよ…穂花って呼んでくれると嬉しいな。後、僕は月夜さんのことを玲緒奈って呼びたいんだけど、いいかな?」
「…わかりました。後、穂花は私のことをどう思っていますか…?会って間もないのに…貴方は私のために涙を流しました。…それだけではありません。入学式も私を探していましたよね?」
——え?確かに…あの件から玲緒奈を意識しすぎてしまい…入学式の途中も、周囲を見回している振りして探している事もバレていたのか…。でも、その情報を得るには彼女が僕のことを見る必要が…あるんじゃ?
「自分でも不思議なんですけど…貴方なら先程の男が言ってた様な事をされても、受け入れてしまうかもしれません…。勿論…その場合、浮気は容赦しませんけどって…違いますね…」
暫くの間、玲緒奈が黙った後、彼女は大きな深呼吸をして、話の続き続きを切り出す。
「本当は私自身が、初対面なのに事情はわかりませんが…自分のために
『ふはははは、息巻いていた割に期待はずれかと思えば、存外そうではないらしいのじゃ。主の返答次第では此奴は
——楽しそうにするなぁ!!彼女が男を心底嫌悪しているくらいは分かる。恐らく、僕への告白もヤケクソになっているからだろう。あんな奴に好き放題される未来なら…同性愛に走る気持ちが理解できてしまう。
「僕は前世の事もあって、玲緒奈が大好きだけど…ヤケクソじゃダメだよ…僕を見て?…もっと知って?」
『チキンボーイじゃ…。じゃが…主はただのヘタレかもしれぬが、妾の奇跡魔法の真骨頂をよく存じておるのぅ…。今回はそれが正解じゃ』
「私が…他の女へ行っても知らないんだから…」
玲緒奈は、僕の前を両手で顔を覆いながら通り過ぎる。——僕はそんな彼女の走り去る姿を見送ることしかできない自分に苛立ちを感じながらも、今ではないと何度も心に言い聞かせた。
風の知らせかどうかは分からないが、彼女が僕の前を通り過ぎた瞬間…これから修羅場が起こるぞと告げるかの様に一瞬だけ強風が吹いた。
風を感じた後、雲一つない空を見上げると太陽が僕の頭の真上にある様に感じ…まるで、弱っている月の交際を何故、拒んだと怒っている様な気がした。
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玲緒奈の去るときの描写が抜けておりましたので追加いたしました。
見は→見る必要がに訂正致しました。
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