夜中に電話がきた。 出てみると宇宙人だった。
水妃
第1話 夜中に電話がきた。 出てみると宇宙人だった。
夜中に電話がきた。
出てみると宇宙人だった。
:;:@:@;^-@
はい?
:;:@:@;^-@**+/*+
あの……
ちょっと何言っているかわからないので、
切りますね。
そうすると、
ピロンピロンと可愛い音が鳴った。
すいません、すいません。
翻訳機能オフでした。
私は遠い星セルカのラノケラリーと申します。
地球人と話してみたかったので
適当に通信してみたのです。
あー、はい。
適当……って。
僕はかなり疲れてて、且つ、
寝ぼけていたので夢か何かかと思い、
特に大きなリアクションもせず、
適当に対応した。
あちらも適当なんだからこちらも適当で良いだろう。
地球人の貴方、私に何か質問したいことはありますか?
ん?
君が勝手にかけてきて、
君が質問するのではなく
僕が質問するの?
はい。
貴方はラッキーですよ。
何だこれはと思ったが、
まぁ、昨日の飲み会で飲み過ぎて
二日酔いで、夢だと思うし、
有難く適当に質問した。
では、
質問するね。
君の星では仕事はあるの?
仕事?
もちろん無いですよ。
大昔はあったようですが、
今は全てピポパがやってます。
ピポパ?
あっ、すいません。
地球で言うとAIと翻訳されますね。
……なるほど、なかなか面白い夢じゃないかと僕は思った。
この際、たくさん質問してやれと思って
質問攻めにしてやった。
では、
お金とかはあるの?
お金は昔あったけど、
今は無いよ。
全てのサービスはその民に合わせてAIが提供してくれる。
もちろん全部無料だよ。
なるほど。
でも、AIを作った方がいる訳だよね?
そのオーナー?社長?国王?に支配欲とかは無かった訳?
もっとそれで金稼ぎたいとかさ。
あー、
昔はそんなこんなで、
いざこざや戦争がたくさんあったんだけどね……。
同じ過ちを繰り返した結果、
ついに国が一個しか残らなくて
その国でもこれまた内戦が勃発してね。
途中、地球で言うベーシックインカムで月にいくらと
国から民に毎月給付していたけど、
この国、いわゆるこの星のって言った方が良いかな、
最後の戦争の後に超お金持ちの女王様が
地球で言うところの競争しまくりの資本主義って仕組みに
限界を感じて、
これ以上を求めず、お金自体を廃止、
AIサービスも民の為に無料開放するようにしたんだ。
やはり、何回も何回も
戦争とか同じ過ちっておかしいでしょ。
テストでも同じ問題で繰り返し間違うと
さすがにヤバイでしょ。
学ばないとね。
ついでに、
王政も廃止、女王は、女王の職も辞めたよ。
潔い引き際だった。
それと、
聞かれると思うから先に話をしておくと、
AIが暴走しない仕組みは作られているから
映画みたいなロボット反乱!
みたいなことにはならないよ。
ほう。
そうなんだ。
そしたら君たちは毎日何をしているの?
仕事しないんだよね?
時間がかなりあるよね?
え?
そんなこと簡単だよ。
やりたいことやるだけだよ。
音楽とかみんなでキャンプしたり、
ゴロゴロしたり、寝たり、スポーツしたり、
セックスしたり、瞑想したり。
やることたくさんだよ。
マジ?
羨ましいわ。
そうだ!
病気になったらどうするの?
AIドクターが治療するの?
そうだよ。
そしたら、
もしかして君たちは
死ぬことはないの?
そうだよ。
昔は我々の星の民も死んでいたみたいだけど、
今は死なないよ。
ガチで?
そしたら、民だらけで星のスペース足りなくならない?
密集しない?
大丈夫だよ。
日々、AIが新しい星を作っているから。
……マジでヤバイ夢を見ちゃってると僕は思った。
ついに日々のストレスで病におかされたか。
さらに僕は質問を続けた。
警察みたいなのはいるの?
うん。
AIポリスがいるよ。
民が民を殴ったりとかすると
出動するよ。
今は無いけどね、喧嘩なんて。
まじか。
争いがない世界か。
そうそう、
実際さ、そうは言っても悪知恵が働く天才が
AIに戦いを挑んで
プログラムを書き換えて自分の支配下に置いて
国を自分の物にしようとしたりとかないの?
ないない。
AIの強さ、賢さは半端ないからね笑
無理だね。
そりゃそうだよね。
聞いた僕が馬鹿だったね。
そんな事ないよ。
ねぇ、こちらからも地球のことちょっと質問していい?
うん、いいよ。
僕が分かる範囲にはなるけど。
ねぇ、
君たち地球人は毎日どういう生活をしているの?
もしかして戦争とかしているの?
まだお金とかあるの?
仕事とかしているの?
物を皆で共有しないで独占しようとする人とかいるの?
金持ちとか、ステータス気にしまくりとか、
格差とかあるの?
僕は少し考えてから言葉を発した。
えっと……
も、も、もちろん
地球では……。
夜中に電話がきた。 出てみると宇宙人だった。 水妃 @mizuki999
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