第15層 ラストバトル
第15層
とうとうステラ達は、最後の階層までやってきた。
準備はしっかりと整っている。
第14層の先にある場所。
第15層に繋がる大きな扉の前で、真剣な面持ちで顔をあわせるステラ達だが。
「先についてしまった人達がいるのね。残念だわ」
タッチの差で、他のパーティーに先をこされてしまったようだった。
最奥にあるダンジョンの宝物を得るのは、最初にクリアした者達だけの特権だ。
一応各フロアの宝箱や、モンスターが落とす品者も、品質の良いものはあるが。
やはり最奥にあるものは格別だった。
それだけに惜しい事をしたと悔やんでしまう。
しかし。
「負けちゃったのかしら」
「あっ、扉が開いてくよ」
「おっ、ラッキー。って事は、最初に挑んだパーティーは全滅したってわけね」
「かわいそうだけど、俺達のチャンスだよな。生き残ってるやつがいたら、拾って外に出しとくか」
最初に挑戦したパーティーは壊滅してしまったらしい。
扉が開いた時、けが人達だらけのパーティがそこにいた。
何人かの死者は出てしまったが、壊滅までにはならなかったようだ。
彼等は、時間制限のある戦いだったと話してくれた。
だから全滅する前に戦いが終わったのだろう。
手当ては不要だと言われたので、ステラ達は進むことにした。
そんな彼等を最低限安全な場所まで下がらせてから、ステラ達は最奥のダンジョンボスへ挑戦する事になった。
ダンジョンボスとの戦いは熾烈を極めた。
攻撃の全てが高威力で、かすっただけでも大けがになってしまう。
一つのミスがパーティーの全滅につながりかねないものだ。
しかし、様々な苦難を乗り越えたステラ達にとっては、どうしても倒せないほどの敵ではなかった。
「攻撃のパターンが変化するわ」
ラスボスの近距離攻撃と遠距離攻撃の変化を見極め、
「今、回復されたらやっかいね。押し込みましょう」
相手が防御に専念しないように、叩き込むべき時には叩き込み、
「もうすぐ時間よ、その前に一気にダメージを与えなくちゃ」
とどめを入れる機会を見極めつつ、交代で攻撃を加えていった。
途中、巨大な殻のようなものにこもって、さなぎ状態になった時は苦戦したが、それもなんとか破壊する事ができた。
制限時間は余裕を残して終わった。
ステラ達は強大なボスとの戦いを乗り越えたのだった。
「これで、とどめよ!」
最後のとどめを刺した途端ボスが倒れ込む。
ダンジョンボスを倒したステラ達には、様々な財宝や秘宝のある部屋があらわれたのだった。
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