第7話 王都への帰還とギルド長の長い1日

ーー 王都への帰還


帰りも同じ商隊がちょうど帰ると言うので、警護を受けて王都に向かった。

商人達は行きのことがあり、アレフの実力を実感していたので、今回は心配することなく安心して進むことができた。


王都に着き任務完了の報告と事案のあらましの報告を求めた。

ギルマスの部屋に呼ばれたアレフ達。

「今回っ本当にすまなかった。まさかサブマスターが裏で悪党と繋がっていたとは、俺も気付かず危険な依頼を受けることになってすまない。」

と頭を下げるギルマスに

「俺は依頼をクリアーした、魔物も倒してきた。評価をしてくれ、正しい評価を。」

と言うとギルマスは

「分かった、適正な評価をしよう。」

と言いながら裏の倉庫に案内して

「ここに出してくれ」

と言う言葉に、

・ワイバーン3匹

・ミノタウルス1頭

・バジリスク5匹を取り出し

「もう一つあるが大物すぎてここには出せんが・・頭だけならいいか」

と言いつつ

ドラゴンの頭を取り出した。


「なんだそれは!まさか・・ドラゴンか?」

と言うギルマスに

「ああそうだ30mはゆうに有る。

と答えたアレフに

「ランクはAだが、ドラゴンはまた別物だ。後から連絡するから連絡がつくようにしておけ。」

と言われた。

買取はドラゴンを除く魔物で、金貨1300枚を超えた。




ーー 王都のギルドの長い1日。


「ギルマス、緊急通報です。」

「どこからだ?」

「カブール子爵領のギルド支部からです。」

「分かった、サブはどこだ?」

「今日は姿が見えません。」

「最近たるんでないか。」


「はい、ギルマスだ。どうした?」

「大変なことが起こっています。本日ここに依頼で来られた冒険者から、商隊の警護を受けた冒険者が盗賊と通じており、途中の森で盗賊の待ち伏せを受けて襲われたそうです。別の冒険者が盗賊とその冒険者らを斬り殺して難を逃れたそうで、その冒険者らの冒険者証を持ってきています。」

「分かった冒険者番号を送れ、そして報告した冒険者の名前も送れ。」

「冒険者証の番号は・・・・の4人です、報告者はアレフ、スノーの二人です。なんでも昇格依頼で来たそうです。」

「昇格依頼のアレフだと、・・・・分かった。他は何かあるか?」

「確認に行った者からの報告で現場には24人の死体がったそうです。」

「分かった。ありがとう。」


「・・・・、サブマスターを探せ!それと依頼を調べろ、アレフ宛の依頼だ。カブール子爵領行きの警護任務だ。」

と矢継ぎ早に命じると、部屋に篭ったギルマス。


30分後。


「ギルマス、依頼書を見つけました。カブス商会の警護依頼です。メンバーは未記入です。」

「いつの分だ?」

「3日前のようです。カブス商会の者が直接サブマスターに面会していたようです。受付のものが見ています。」

「それでサブマスターは見つかったか?」

「まだです。」

「・・Bランクを5名ほど集めろ。緊急にだ。」


1時間後。


「ギルマス、集めました。別室に呼べ」

「分かりました。」

その後、ギルマスはBランクの冒険者に緊急依頼をした後、カブール子爵の支部に連絡をしていた。


30分後。


「幹部だけを集めろ。会議室だ。」

ギルマスが幹部を集める。

「いいかここでの話は極秘だ!全貌はわからんが、王都のサブギルマスが盗賊団と手を組んでいた可能性が高い。現在サブとカブス商会の関係者を探している。今までも幾つかの依頼不明の事件があるようだ。解明されるまでこの事は口外禁止だ。このメンバーはこれよりここで待機だ。」



2時間後。


「皆んな、仕事だ。サブが見つかった今取り調べ中だが、奴の部屋を探せ。それと繋がりがありそうな冒険者も調べろ。」

と言うギルマスの号令で皆んな一斉に動き出した。



その日の深夜。


ギルマスが幹部を集め

「事件がほぼ判明した。

サブマスターは、女に入れ上げて貢ぐ金を稼ぐために悪い仲間と接触。その挙句盗賊団とのつながりができた後、小口の警護依頼を中心に密かに依頼を受けて盗賊に情報を流して襲わせていたそうだ。

今回は息のかかった冒険者を仲間に入れて中口の商隊を襲わせたが、依頼を受けた冒険者が盗賊団としては最悪だったようだ。全員がその場で斬り殺されたようだ。

成功を確信していたサブは、女のところにいたのを見つけられ、取り調べで全てを白状した。

他に仲間がいたがそれも全て捕まえた。

今回の事で被害を受けたカブス商会と冒険者2名には、ギルドから謝罪をする予定だ。

皆も以後このようなことがないように、注意してくれ。」

と説明をした。


これでやっと帰れる。

誰かの呟きが聞こえた。

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