第22話 シュード
ドシャアアアァァァァァァァン
突然機械とともに金谷が天井を突き破って落ちてきた。
「おお金谷!!!!!!」
「やっと見つけた。こんなところにいたのか」
「なんだあいつ………」
金谷はスタッと着地すると、機械に手を振った。そのあとポケットからネットシューターを出した。
「じゃあな……おい高島掴まれ」
ネットシューターの電気を天井にくっつけ、高島を抱きかかえた。
「もしかして飲古縁紗って……」
「俺だ。ダレニモデンワでビビらせるために」
すると、電気が急に縮み、2人を上へ持ち上げた。壁を越えたところで銃を手放すと。
「ようやく見つけた、眞田氏。今あなたは日本中の人々をこの工場の作業員に無理やりさせているようですが、なんかわけでもあるんですか?貧富の差が激しく、環境も汚れてますけど……」
眞田氏は高笑いした。そして、こう言った。
「えぇマジ⁉︎全然知らなかった……」
「は?」
どうやら本当に眞田氏は環境汚染や貧困問題を知らなかったらしい。
「ちょっとニュースとか観たらどうすか?」
「いや、捜索……に忙しかったんだよね……」
「捜索?」
「うん。兄を探していてね。………本当のことを話すかぁ…」
眞田氏は口から何かを吐き出すと、急いでそれを、どこからか出したコップで掬い上げた。
「……はじめまして……」
2人はコップの中を覗き込むと、なんとそこには寄生虫と思わしき生き物?がいた。
「……寄生虫⁉︎」
「……やっぱり、驚くか……。私は寄生虫の世界から来たシュードという者だ。兄を探しててな」
「……へぇ……もしかして兄って、サキスだったりする?」
「……ああ、そうだろ兄さん」
「……いや、俺に弟なんていない」
「えぇ??????」
サキスは弟なんていないと言い張っている。
「喧嘩でもしてんの?」
「いや、マジで知らないんだ。シュードさんのお兄さんは、俺じゃない」
「いや、サキスだよサキス!!!!!!あんたが俺の兄なんだよ!!!!!!」
だいぶややこしくなってきたが、サキスとシュードは自分の意見を言い張る。
「……えっと……なんで?」
「記憶喪失説」
「それはあり得る」
「……俺が記憶喪失?まさか、そんなわけないだろ」
「いや、その通りなんだよサキスくん」
どこからか声がした。
「社長?」
「私は何も喋ってない」
「いいえ、部外者ですよ。サキスくん、君は本当に記憶喪失なのさ」
ドアから三浦耕大が出てきた。
「久しぶりですね」
「久しぶり。だけどもうさよならさ(このセリフ言いたかったーー!!!ダッキーのセリフ全部好き)」
「え??????」
「私は、お前らサキス&シュードを作り上げた、科学者だよ。人間1人につき1匹の寄生虫を体内に持っている社会を作りたくてね。真里亞ちゃんの第2605話に出てくる、寄生革命を再現しようとしてね。だが寄生虫1匹1匹を作るのは大変でね、みんなクローンにしたんだよ。だから兄弟っちゃ兄弟なんだが、その記憶は消したはず。つまりシュードは偶然それを覚えていたというわけだ」
「なんか話が無理矢理だな」
「私は真里亞ちゃんのためならなんでもする!!!!!!話が無理矢理だろうと、真里亞ちゃんがこうするなら私もそうするのだ」
「(オタクって怖い)」
「まぁ、劇中で寄生革命を起こしたのはダッキーっていうキャラなんだけどね」
「クソどうでもいい」
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