第2深層-3
まだ見ていなかったこっちのリビングに着いた。リビングはほとんど変わっていない――ただ一つの、扉以外。
さっきのリビングにはなかった扉を開けると、台所に繋がっていた。
冷蔵庫を開けてみる。赤い嫌な臭いがする物が詰められていて間髪入れずに閉めた。
「……」
気を取り直して冷凍庫を見てみた。製氷皿だけがぽつんと置かれていて、それ以外の物はなにもない。
ふと思いつき、製氷皿を取り出した。シンクに沈めてみようと流しの水を出そうと蛇口を捻った時――蛇口が破裂した。
「きゃっ!?」
頭から水を被ってしまい、全身がびしょびしょになってしまった。
破裂した蛇口は大きな音を立てながら水を噴き出し続けている。取り敢えずシンクの中に製氷皿を置いて、私の部屋へ向かった。
男に注意しながら私の部屋に入る。残念ながら着替えはなかったので、クローゼットにあったタオルで服の上から身体を拭いた。しっかり水気が取れてから、再び台所へ向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます