第四十四話 勇8 天の声
お披露目パーティーも終わり、気晴らしも終え、今日も今日とて現場慣れ&レベル上げに勤しんでいます。
ギルドの依頼にも慣れてきたところです。でも、これから旅に出るに向けて、もっと実力をつけないと、いけないと言われたので頑張っております。
今日は、ゴブリン10体の討伐依頼をこなしてます。一応メアナさんとは一緒だけど、ほとんど1人で戦ってます。
メアナさん曰く、「私が手助けしたら、なんの意味もないじゃないですか」だそうです。静かな笑みが怖かったので、メアナさんはおこらしたら行けません。
そういえば、私の似顔絵が国中に張り出されました。すごく恥ずかしい思いをすると思ったんだけど、絵が下手くそすぎて別人みたいになってたから、あんまり恥ずかしさは感じなかったかな。名前は広まってしまったけど、ギルドでもフードかぶってるし声をかけられたことは無いんだよね。
依頼には、パーティーとしてメアナさんが受けてくれるから名前もあんまり見られることもないし、普通に生活してます。
あっ!これでゴブリン10体。
依頼を完了した時にレベルが上がったようだ。これでキリ良く私のレベルも20である。ここまでよく頑張ったな、私。
討伐が終わった事をメアナさんに伝えて、私たちは帰り始めた。今日の反省点や改善点をメアナさんに教えてもらいながら帰る。
今日は、タシ地区の依頼なのでタシ地区に向かって帰る。メアナさんの話が一区切りついたところで休憩をすることになった。
私はお茶を飲んで休憩する。少し座って休憩していると誰かの声がした。
「きこえますかー」
誰かが私に話しかけているのだろうか、と思い後ろを向くがだけもいない。メアナさんも喋ってる風がないし、逆に私の行動を不審に思ってそうな顔をしている。
まあ、急に後ろふり返ったり、きょろきょろしてたら、不審にも思うよね。
周りには、誰もいないのに声が響いている。これはもしかして、頭の中に響いているのか?
「そうですよ。あなたに話しかけているんです」
そう思うと今度ははっきりと声が聞こえた。どこかで聞いたことのある気がするのだが思い出せない。
「お久しぶりですね。私です。天照です」
「えつ!?」
私は驚いて声を出してしまった。その声にびっくりしたメアナさんがこっちをみる。
このままにしておくのも不自然だと思ったので、今の状況を説明してみた。自分でも馬鹿な事を言っている自覚はあるのだか、だれかに聞いて欲しかったのだ。
「すみません。今、天照様に話かられているみたいで」
そう言うと予想外の返事がメアナさんから返ってきた。
「あぁ、加護の効果ですね。今回が初めてですか?」
えっ?メアナさんって加護のこと知ってるの?
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