第592話 交渉
「ペトラ様にアルテミスさん集合!」
「どうしたの?」
「何か御用ですか?」
「お二人のお父さんを今直ぐ連れて来て下さい。」
「よく分からないけど真剣な話みたいだし、行くわよアルテミス・ピスケス!」
「はい!」
よし、次!
「カスミはステフ様を呼んで来てくれる?」
「はい!」
続いて念話を使って
(ヨウコさんにシエーネさん集合!)
、、、パッ、、パッ
「また何か緊急事態?」
「今日は忙しいですねぇ」
「今から王都に行くのでフェニックスさんに転移の許可を取っといて下さい。」
「お任せあれ」
さてと
王都に行くにあたってフェンリルのリリーも呼ぶべきだろうか?
ヨウコさんとシエーネさんを連れて行く時点で、王都が灰になる覚悟が居るんだけど
ヨウコさんとシエーネさんって、良くも悪くも、俺と俺の家族以外の事は気にしない性格だからなぁ
その点リリーは案外控えめな性格だから、やり過ぎる事は無い
「婿殿、王都の新情報でも入ったか?」
「何か不味い方向に事態が動いたか?」
「ふぁ~~、もう少し寝させてよナガクラ君」
スコーピオン公爵、レヴァティ様、ステフ様の3人もやって来た所で説明していきますか
「ごほんっ、皆さん揃いましたので説明させて頂きます。我々は今直ぐに王都に行き『クーデター鎮圧作戦』を決行します!」
「「「「「クーデター鎮圧作戦?」」」」」
「はい、はーい!シン君に質問がありまーす。」
「フレデリカさん何ですか?」
「サワタリ一族を滅ぼすのは鎮圧に入りますか?」
『バナナはおやつに入りますか?』みたいなテンションで滅ぼそうとするのは止めて欲しい。
「フレデリカっ?!何故貴様がこんな所に」
「あら、アレサンドロ君じゃないの。シン君に会いに来たからここに居るに決まってるでしょ。
それとお父さんは元気?貴方が生まれた時以来だから、、、30年ぶりくらい?」
「44年だ!父上は相変わらず元気だが、いい加減人族の寿命を考えて、100歳以下を子供と認識して接するのは止めろ!」
「えぇ~?!100歳なんてやっとおねしょをしなくなる年齢でしょ?」
「おねしょどころか人生の終末だ!はぁ、、はぁ、、(疲)」
アハハハ
泣く子も黙る王国十二家のスコーピオン公爵も、300歳を越えた人生の先輩にかかれば赤子扱いか
「皆様お静かに。サワタリ一族を滅ぼすのは鎮圧に入りませんが、ボコボコにする程度なら御自由にどうぞ」
「仕方ないわね、今回は連れて行って貰うんだしボコボコで我慢しまょう。」
「なぁシン、お前がわざわざクーデターを鎮圧する必要はあるのか?」
「勿論ですよレヴァティ様。王族や貴族が巻き込まれただけならクーデターなんて専門家に任せましたよ。
だがしかし
今回は無関係のメイドさんが人質にされてる可能性があります。しかも犯人は洗脳魔法にかかっていて交渉の余地無しです。
この状況は今直ぐ助けに行かなきゃでしょ!」
「どうせ王都の連中にサワタリをどうにか出来る力量など無いから我々でやるのは構わんが、婿殿がノープランで突っ込むつもりなら殴るぞ?」
「ちゃんとプランは用意してるので睨むのは止めて下さい(汗)スコーピオン公爵の顔はマジで恐いんですから」
「ぷふぅーー!アレサンドロ君は顔が恐いんですってよ、ぷくくくっ」
「おいフレデリカ、俺に喧嘩を売ってるのか?」
「私の喧嘩を買いたいなら白金貨10枚持って来なさいな。そしたらスコーピオン公爵領を芋畑に変えてあげるから♪」
待て待て待て!
スコーピオン公爵もフレデリカさんも見てるこっちがヒヤヒヤするから、本気なのか軽口なのか分からない言い合いは止めて下さい。
「ふんっ、貴様は芋の価値を知らんのか?公爵領全てを芋畑にしたら、白金貨10枚など端金に思えるほどの利益が出るぞ」
「分け前は1割で良いわよ♪」
「望む所だ。」
「スコーピオン公爵もフレデリカ様も、そんなに大量に芋を作って、芋の価値を下げるおつもりか?」
「現状では需要に対して供給が全く追い付いて無いけど、その辺りはどうなのシン君?」
「えーっと、バルゴ王国の規模を考えればスコーピオン公爵領を芋の生産地にしたくらいでは全然足りないと思います。
ただ1種類だけ育てると不作の時が恐いんで、酒用の芋とか数種類の芋を育てれば問題無いかと」
「決まりねアレサンドロ君」
「あぁ、新たな特産品が欲しいと思っていた所だ。」
「そういう事なら酒用の芋はピスケス伯爵家で買い取らせて頂きたい。酒造りが得意なドワーフの知り合いも居るので無駄にはしません」
「良かろう」
ガシッ!
おーい、フレデリカさんと貴族のみなさーん
我が家で貿易交渉しないでくださーい
またサブクエ的な事ばっかりやって本編が進まない予感がしますよぉー
つづく。
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