第407話 再び浮島へ
『ぎゅぅぅ♪』
「ぷはぁっ!、、はぁ、、はぁ、、」
「お帰りなさいシンさん♪」
「あっ、はい、ただいま~」
アストレア様に抱きしめられると、いつものように記憶が曖昧になるけど何も問題は無い!
「さあさあ、時間が勿体無いから早速浮島に行きましょう!」
「了解です。」
という訳で、アストレア様、メイドのシンシアさん、ニィナ、ヨウコさんと一緒に旧領主邸の庭にやって来た。
本来の予定では、俺とアストレア様、ニィナとシンシアさんがそれぞれペアになって、俺の風魔法を使いパラシュートで浮島に行く予定だったんだけど
保険の意味も込めてヨウコさんにも来て貰う事にしたから、ヨウコさん、ニィナ、シンシアさんは3人で浮島に行って貰う。
通常なら3人は定員オーバーだけど、神獣であるヨウコさんの風魔法であれば問題無いだろう。
「アストレア様、準備はよろしいですね?」
「勿論よ。この年になってこんなにわくわくする事があるなんて思わなかったわ」
普通の洋服だとパラシュートでは邪魔になるので、アストレア様とシンシアさんには乗馬をする時の服装に着替えて貰っている。
「では出発する前に、念の為に加護の魔法をかけますね」
「ふふっ、加護の魔法については聞かないけれど、浮島の案内はお願いね♪」
「はい、アストレア様が満足されるまで隅々まで御案内致します。では、範囲加護魔法発動、続けて風魔法発動」
『ブワッ』
【加護魔法】
本当は安全の為の自動回復の魔法なんだけど、アストレア様に正直に説明するととても面倒な事になりそうだから
創造神様の加護が受けられる『加護魔法』という事にしている。
まぁアストレア様は空気の読める御方だから、全てを察していてあえてスルーしてくれてる可能性は大だけど
そういう優しさはとてもありがたいです。
さてさて
風魔法の風を受けて広がったパラシュートはゆっくりと上昇しキャラバンシティを離れて行く
いつもなら一気に上昇して浮島に行く所だけど、せっかくだからキャラバンシティ周辺をぐるっと飛んでアストレア様に空の散歩も楽しんで貰う。
ヨウコさん、ニィナ、シンシアさんのパラシュートも問題無く上昇して付いて来て、、、
メイドのシンシアさんの顔色が若干悪い気もするけど、今さら引き返せ無いので頑張って下さい!
「ねぇシンさん!このパラシュートという物は魔法が無いと飛ばないのかしら?」
「いえ、風さえあれば魔法は不要です。ただし、突然の強風等で操作不可能な状態になる事もありますから、安全の為にも風魔法は使えた方が良いですね」
「すると移動手段として普及させるのは難しそうね、とても残念だわ」
アストレア様が残念そうにしているけれど、そもそもパラシュートは地球の神様のちーちゃんさんに送って貰った2個しか無いから普及は無理なんですけどね
お願いすればまたパラシュートは送って貰えるだろうけど、練習の段階で事故が起きて怪我人を量産する未来しか見えんから普及させるつもりは無い。
初めての空中散歩を全く怖がる事無く堪能しているアストレア様だけど、そろそろ浮島に行きますか
再び風魔法を使って浮島より高い位置まで上昇してから旋回すると、浮島の開けた場所でゴーレムのゴレさんと
ルファ、ベーやん、ガンマン、ルタ姐、イプ兄、ゼタ丸、イーさん
全部で8体のゴーレム達が元気に手を振って待ってくれていた。
ゴーレムに体調の変化とかがあるのかは知らんけど、皆元気そうで良かった♪
ゴレさんや他のゴーレム達には我が家のみんなも会いたがっていたから、転位魔法で行き来出来るように後でドラゴンさんと交渉しないとな!
しかしながらドラゴンさんの姿が見えないんだよなぁ
ヨウコさんから連絡して貰って「楽しみに待ってる」という返事があったんだけど、、、トイレにでも行ってるかな?
俺も元世界で宅配の時間指定をして家で待ってる時に限って、めっちゃトイレに行きたくなったけど我慢した記憶が何回かある
マジであの現象は何なんだろうな(笑)
「ねぇシンさん!あそこで手を振ってるのってゴーレムよね?しかもその中の1体はミスリルゴーレム?」
「仰る通りです。皆私の知り合いで気の良いゴーレム達ですから危険はありませんよ」
「まさかゴーレムの知り合いとは思わなかったけど、私に黙っていた理由は教えてくれるのでしょう?」
「ゴーレムは討伐対象と聞いてましたから、万が一にも討伐を考えられると困るなと思いまして。あの時は誰かを浮島に連れて来るなんて全く考えて無かったのもありますけど」
「知り合いを守る為の事なら私が怒る訳には行かないわね。さあさあ、早く浮島に行って皆さんを紹介して頂戴♪」
「了解です。」
久し振りの浮島に上陸だぁー♪
つづく。
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