第359話 増える家族

食卓に全員集合した所で、お藤お母さんとコニー、フラニー、ウェンディさんに狐の神獣ヨウコさんを紹介しますか



「それじゃあヨウコさんお願いします。」


「はーい♪」


『ボフン』


「あら♪」「「わぁ!」」「あぁ~」


「皆様はじめましてヨウコと申します。以後お見知りおきを」



もふもふキツネバージョンから人型になったヨウコさんを見て


お母さんが凄くキラキラした表情で喜んでいて、コニーとフラニーが驚いているのは予想通りだけど


ウェンディさんが何かを諦めたような表情をしているのは何故だ?


ウェンディさんには創造神様の事や神獣の事とかをちゃんと話して無いとはいえ、我が家に頻繁に出入りしているなら今更って感じだと思うんだけどなぁ



「えっと、左からお藤お母さん、コニー、フラニー、ウェンディさんです。


見ての通りヨウコさんは狐の神獣で創造神様の知り合いです。ちなみにリリーはフェンリルの神獣で人型には、、、どうなのヨウコさん?」


「フェンリルさんはあの姿が気に入ってはるから、人型には興味無いんと違いますか」


「だそうです、みんなヨウコさんが神獣って事は内緒でお願いします。」


「「「「「「「「「はーい」」」」」」」」」



「ねぇねぇシンさん、ヨウコちゃんも我が家の子供になるのかしら?」


「えぇーっと、ヨウコさんが良ければですけど」


「え?!わっ、私がナガクラ様の御母様の子供になるなどおそれ多い事でございます。」



「俺とお母さんに血の繋がりは無いからそういうの気にしなくて良いんだけど、ヨウコさんは『いなり寿司』好き?」


「いなり寿司?!きつねうどんと双璧を成すと言われる、あのいなり寿司ですか!」


「『あの』が何かは知らないけど、お母さんの子供になるといなり寿司とかもっと色んな美味しい料理が食べられますよ」



「なんと!お藤御母様、私のような若輩者でも宜しいのでしょうか?」


「勿論♪ヨウコちゃんはいなり寿司が好きなの?」


「未だに食べたことがありませんので好きかどうかが分からないのですが、油揚げは好きです♪」


「ふふっ、じゃあお昼ご飯はいなり寿司に決定ね♪そうするといなり寿司は俵じゃなくて三角にした方が良いわね、仕込みを手伝って欲しいんだけどヨウコちゃんはお料理出来るかしら?」


「料理経験はありませんが、指示して頂ければ出来ます!」


「あら、頼もしい♪」



ヨウコさんは稲荷神社に住んでる狐だからな、いなり寿司は三角に限る!


稲荷神社にいなり寿司をお供えする時に、狐の耳を模して三角にしたのが始まりとか言われてたっけ(諸説あり。)


せっかくだから、稲荷神社に居た狐耳獣人の仲居さん達にもいなり寿司の差し入れを持って行って


ついでに創造神様にもお供えをしとこう。



「お母さーん、ヨウコさんが住んでる稲荷神社で働いてる獣人さん達にもいなり寿司を持って行きたいから、沢山作って欲しいんだけど」


「それは良いけど、ヨウコちゃんは稲荷神社に住んでるのね!お参りしたいんだけど遠いわよねぇ」


「お藤御母様、心配無用でございます。私の転位魔法を使えば一瞬で行って帰って来られますので、いつでもお連れ致します。」


「そんなに簡単に行けるなら焦る必要は無いわね、まずはいなり寿司を沢山作らなくっちゃ!みんな手伝ってちょうだいね」


「「「「「「「「「「はーい」」」」」」」」」」



それにしてもヨウコさん我が家に馴染むの早っ!


スミレにエプロンを着けてあげてる姿は、親戚の叔母さんが遊びに来たって感じで見ていてとても微笑ましい光景だけど、我が家が益々女子寮化して来ちゃったよ


あっ!


お藤マーマの娘が増えたって事をミリーさんが知ったら、我が家に住むとか言い出すんじゃね?


ミリーさんって意外と嫉妬するから困るんだよなぁ(汗)


そろそろ我が家も増築か引っ越しを考えないと駄目か?


とりあえずミリーさんの事は後で考えるとして


今はみんなでいなり寿司作りだ♪






つづく。

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