第291話 旅4日目

朝、目が覚めると


今日も爽やかな目覚めだ♪


昨夜はさすがに飲み過ぎたかなと思ったけど、寝る前に回復魔法をかけたから二日酔いはまったく無い



寝る前に我が家のみんなに話を聞いたら、メイドさんと執事さんとも問題無く親睦を深められたみたいなので良かったよ


カスミによるとメイドさん達からは色々な美容品の販売を、ものすご~く遠回しにお願いされたらしい(笑)


美容品を売るのは全く問題無いから良いんだけど


美容品はスキルの「店」で購入するしか方法が無いのは問題だよなぁ、作り方が書いてある本なんて売って無いから商会では作れないというか


作れたとしても美容品なんて専門知識の無い俺からしたらほぼ『薬』みたいな物だから作るのは危険だろう。



将来を考えるとスキルの「店」を使えるのが俺だけってのもいずれ問題が出て来そうなのが怖い


だからこそ池田屋商会は、いつ俺のチート能力が失われても経営を続けていけるようにしてきたんだ。


贅沢な話ではあるけど、スキルの「店」を我が家のみんなが使えるようになるのが1番なんだよなぁ


創造神様にそういうの出来ないか聞くだけ聞いてみようかな?ニィナかカスミのどちらかだけでも良いんだけどなぁ


とりあえず、その時に供えて対価となるお菓子でも考えておこう。創造神様は和菓子が好きみたいだから俺が知ってる美味しい和菓子ってなると


京都土産で貰った塩豆大福と、伊勢名物のこし餡が乗った餅は美味しかった♪


自分で作るなら今より更に美味しい餅米と小豆を探す所から始めてみようかな


まっ、焦るような事でもないし気長に頑張ろう。



旅も今日で4日目


色々あったけど、アリエス辺境伯領でのやるべき事は全部終わったと思う。


昨夜は酒のつまみを作るついでに、セルジオのとっつぁんに料理の基礎もそれなりに教えられたはずだし


そろそろサダルスウド侯爵領の領都サウスビーチに向けて出発だ!




『コンコンコン、ガチャ』


「おはようナガクラ君♪、、、あれ?もしかしてまだ寝てたのかな?」


「ステファニー様、ですからあれほどお部屋に伺うのは早いと申しあげたでしょう。」


「そうは言うけどさぁ、昼間は急に誰かが訪ねて来たりしたらナガクラ君達と話す時間が無くなっちゃうんだよ!」



こちらの返事を待たずに開けられたドアから今日も元気ハツラツのステフ様と、ステフ様に注意をしている執事のケーニッヒさんが見えた。



おーいステフ様、忙しいのは理解するけどだからってこんな早朝に来るのはどうなのよ。とにかくまだ寝てるみんなを起こさないようにステフ様の所まで行かないと




「ステフ様、おはようございます。『友』として言わせて貰いますけど、夜が明けた直後の時間に急用以外で部屋に来るのは止めた方が良いです。」


「・・・うん、これからは気をつけるね」




ありゃ?


ステフ様が落ちこんじゃったよ(汗)



「えぇーと、わざわざ来られたって事は何か用があるんですよね?」


「昨日ナガクラ君が魔道具見せてくれるって言ったから待ちきれなくって(照)」


「なるほど、構いませんよ朝食の前に中庭で実際に使ってみましょう」


「やったぁー♪それとね、2人がどうしても手合わせしたいって言うから連れて来たんだけど」


「2人?、、、おわっ!」



びっくりしたなぁもう、扉から顔を出したらステフ様の護衛の獣人と銀髪の女性が控えてるんだもの



「驚かせちゃったね、獣人がエミール、銀髪の方がリィファ、2人がどうしても手合わせしたいんだって。朝食の前の運動にはちょうど良いと思うんだけど」



紹介されて笑顔で軽く会釈してくれるエミールさんとリィファさん、初めて会った時とはだいぶ雰囲気が変わったな


初対面の相手は警戒するのが護衛の仕事だから良いんだけど・・・


相変わらず獣人のエミールさんが俺の頚動脈を見ている気がしてスゲー恐いわ!



「ステフ様、無茶言わんで下さいよ!俺の剣の実力はステフ様は既に知ってるでしょう?」


「確かにナガクラ君の剣の実力だと2人と手合わせするのは難しいだろうね、でも問題無いよ、相手をして欲しいのはニィナさんとケイトさんだから」



「あたしは良いよ~♪」


「私は主様の許可が必要です。」



わぁお!


いつの間にかケイトとニィナが起きていて、俺の背後でステフ様との会話を聞いていたらしい



「ニィナが手合わせしたいって言うなら俺は構わないけど、ケイト、ニィナ、怪我はしないようにな」


「うん♪」「かしこまりました」



「ナガクラ君の許可も出たし、さっそく庭に行こうか」






つづく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る