第90話 異世界で釣りをしよう♪

ちーちゃんさん(創造神様の友達?)の一言により


『サウスビーチに魚を流通させよう大作戦』をやる事にしたのだが


めっちゃ面倒くさい



だがしかし


俺の収納には、ちーちゃんさんから網やら釣り竿やら魚を捕る為の道具がたんまり送られて来ているので、やるしかない状況だ



「タコヤーさん、親父さんからの手紙には俺が迷惑料を貰いに行くって事も書いてありましたか?」


「はい、出来る限りの金額をお支払い致します」


「お金の代わりにエモンズ商会で人出して魚捕って欲しいんですよね、道具は貸しますんで」


「魚ですか、、、勿論お望みならばいくらでも協力しますが、シン様は魚の食べ方をご存じなのでしょうか?」


「えぇ、簡単なやつだけですけどね、魚が捕れれば教えますよ、それと『様』は止めて下さい貴族じゃ無いんだから」


「そう言われるのであれば、シンさんとお呼び致します」




タコヤーさんには各種道具の使い方だけ教えて、あとは試行錯誤して漁をして貰う事にした、面倒くさいからね(笑)


教えたのは潮の満ち引きを利用した簀立て漁、投網、、カニ籠、釣り竿


この辺にどんな魚がいるか知らんけど


とりあえず数打ちゃ当たる作戦でやってもらう


せっかく海辺の街に来たんだから新鮮な魚が食べたいので、俺も釣りをしてみようと思う


ちーちゃんさんがくれた道具にはご丁寧に仕掛け付きの釣り竿があったから、これを使えば釣れるんだろうと思う。




さっそくみんなで釣り竿を持って魚が釣れそうな岩場にやって来た♪


ちゃんと全員ライフジャケットを着用して、魚を掴む専用のトングみたいなのも持ってきたし準備万端だ


ちーちゃんさんがくれた竿にはサビキ釣りの仕掛けが付いてた


初めての釣りと言えばサビキ釣りだよな、他の釣り方とか知らないんだけどな(笑)



俺とメリル、カスミ、スミレはサビキ釣りで餌はちっちゃい海老みたいなやつ


ケイトとニィナは浮き釣りに挑戦してもらう、こっちの餌はうどんだ


ガキの頃はうどんを餌にして、河川敷でボラ?フナ?よく分からん魚を釣ってたなぁ


とにかく釣ってみるか、仕掛けに付いてる容器にエサを詰めて海にポイッと


そしたらエサが海の中に出て魚がエサを食べに寄って来るから


竿を上下に動かせば、エサと間違えて魚が針をパクっと食べるんだ


何が釣れるかなぁ?




『ブルブルブル』


来たっ!すげぇー竿がブルブルしてるー!!


だが焦っては駄目だ、一度深呼吸してからゆっくり竿を立てる


おお!


二匹釣れてるよ、大きさは20㎝くらいでアジかな?


まあここは異世界だから、限りなくアジに似ている別の魚なんだろうけど


釣れたてのアジなら刺身が食えるし、沢山釣れたらアジフライも良いなぁ、アジフライならタルタルソースで食うのが好きだ♪



「ごっ、ご主人様?!」


「どうしたカスミ、ってめっちゃ竿がしなっとる!よし落ち着いて一緒に竿を立てよう」


「はい!」


「せーの、えい!、、、おおっ?!六匹も釣れてる、やったなカスミ♪」


「はい♪」



「ダッ、ダンナァ!こっちもなんか凄いんだけどー!!」



今度はケイトか、忙しいぜ(汗)



「待て待て待て!そっちは俺達のより太い竿なのにどんだけしなってんだよ!」


「そんな事言ったってさぁ、なんとかしてよぉ」


「とにかくリールを巻くんだ!」



ケイトなら俺よりチカラが強いから大丈夫だろ、ぼーっと見てる場合じゃない、タモ用意しないと



「ダンナ、見えて来たよ!」


「よしそのまま巻いて、、、もう少し、せいっ!」


「あははは、すげぇーデカイ魚だぁ♪」



確かにデカイ、1mくらいの立派なマス?サケ?が釣れたよ


まさか海釣りで釣れるとは思わんかったがこいつ腹がパンパンだな、卵があればイクラが食える♪





その後も釣れまくった結果


アジ、サバ、タイ、サケ、カツオがほぼ入れ食いで大漁だった、そして全身赤身のちっちゃいマグロも釣れた♪


きっと全身トロのマグロもいるんだろうなぁ



これはあれやな、創造神様が食べたくて簡単に釣れるようにしたけど、思ったように漁業が発展しなかったパターンやな


海鮮丼が食べたいみたいだったし


ちーちゃんさんが食べたいって言ってた鉄火巻きも作れるし、これなら魚の普及も直ぐだろ



釣りに夢中になってたらすっかり昼飯の時間だ、昼飯は昨日作ってた豚カツ巻き寿司に豆腐の味噌汁


浜辺に移動してビーチパラソルを立てて飯を食おう!






「それじゃあ、いただきまーす♪」


「「「「「いただきま~す♪」」」」」



良いねぇ浜辺で昼飯♪


これでラジオから音楽でも流れれば最高なんだけど


無線機使えばラジオっぽい事も出来るかな?


他に無線機使ってる奴なんていないから混線する心配も無いし、電波法なんてのも関係ないしな


魔道具って言えば何とかなるだろ



腹も膨れたしスミレも眠そうだから、今は波の音を聞きながらスミレと一緒にお昼寝タイムだ♪






つづく。

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