エンディング

エンディング:「ランサー陣営」

【GM】

■エンディング!!!


【GM】

聖杯降臨だけ演出しましょうかね


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

お願いします


【GM】

無人の地となった霊地に空から降臨するものがあった。それは光り輝く巨大な樹木だ。


【GM】

数多の犠牲者の血を吸った大地に樹木は根を下ろす。

まるで幻のような出来事だ。魔術師とサーヴァントであるあなたたちはその樹木が巨大な魔力の塊であることに気づくだろう。


【シールダー】

「おめでとう。最後のマスターさんとサーヴァント。此度の戦争はあなた達の勝利だよ」

樹木の上から声がかかる。それは城塞で消滅させたはずのシールダーだった。その姿は幻のように不確かで消えかかっているかのようだ。


【シールダー】

「ユグドラシルの樹はこのままだと神秘を目指して掘り進んでいってしまう。もしあなたが神秘の発掘を望まないのなら、この樹木にたまった魔力を好きなことに使うといいよ。勝者であるあなたたちにはその権利がある」


【GM】

ということで、聖杯、ユグドラシルの樹をあなた達にゆだねます


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

「勝ってしまったね」


【ランサー】

『いいや、我々は勝ったんだ。そう言わなければ散っていったもの達も報われん』


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

「そうか、すまないランサー」


【ランサー】

『…で、どうするんだ?コレ』


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

「確かライダーは受肉して第二の生を…っていってたっけ、するかい?私は面白いと思うけど」


【ランサー】

『…いや、いい。終わらせてくれ』


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

「そうかい?じゃあ…一仕事終えたわけだし一杯やりますか!」


【ランサー】

『なるほど、丁度杯もあるしな!』


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

「というわけで酒を二人分出してもらおうか!」


【GM】

なるほど


【GM】

それが願いということでよろしいですか?


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

お願いします


【GM】

ではあなた達の願いにこたえるかのように、樹木は巨大な果実を実らせるとその先端がひとりでに割れ、液体を溢れさせる。芳醇な酒の香りがあたりに広がった。

そしてどこからともなく出現した金色の杯がその酒をひとりでに受け、浮かび上がったまま二人の元へと移動した。


【GM】

北欧神話産のめっちゃおいしいお酒です。たぶん


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

なんか飲んだらすごいことになりそう


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

「…それでは、聖杯戦争の勝利を祝って、乾杯!」


【ランサー】

『乾杯!』


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

酒を飲み干すまでの間、ランサーと藤田はお互いをねぎらい、談笑し、泣いて笑った


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

一杯分の酒を飲むまでの短い間だったが、とても濃密な時間だった


【ランサー】

『もう飲み終わってしまったな』


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

「そうだね、もうお別れの時間だ」


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

「ありがとう本多忠勝殿。あなたの槍は私の最高のコレクションだ、これからも大事にさせてもらうよ」


【ランサー】

『ああ、しょうもないことで失くすなよ?』


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

「では令呪を以って命ずる。座に還るんだランサー」


【ランサー】

ランサーは酒に酔って上機嫌なまま、光となって消えた


【ランサー】


【GM】

ランサーが消えると、霊地に根を下ろした大木も光の粒子となり果てて消えてゆく。シールダーも木ともに座へと還ったようだ。

この日、世界を変えるほどの奇跡は起こらず、ひっそりと聖杯戦争は幕を閉じた


【GM】

木が消え去った時、何かが中から落ちるのを見つけるかもしれない。

黒い刃物の破片。ユグドラシルの樹を聖杯として成立させていた聖遺物。ダインスレイヴの破片である。これをコレクションとして持ち去るか、それともそのまま放置するかは藤田氏の自由です。


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

「おっ、神様からのプレゼントだ。」


【藤田 正晴(ランサー陣営)】

ハンカチでくるんで持って帰ります


【GM】

どうぞどうぞ。せめて何か持って帰れるものがあってよかった





■聖杯戦争”ユグドラシルの杯”終結後


【監督役】

「…まったく、ひどい有様だ」


【監督役】

「推定死傷者数7500人以上…。被害はこの都市の住民の4割弱に及びます。ここまでの被害となってはもはや復興は不可能でしょう」


【監督役】

「魔術の歴史に刻むべき大災害ですね。いや、人災というべきか」


【監督役】

監督役、シロウコトミネは数日前までは田舎ではあるものの活気に満ちた街だったはずの場所を歩く。


【監督役】

「もともとは神秘を暴きかねない危険な聖遺物を"安全に解体する"。そのためのガス抜きとして開催した聖杯戦争だった。それがこのような悲劇を招くとは」


【監督役】

「つくづく、人の欲とは度し難いものです」


【監督役】

「…だからこそ私がすべてを救わねば」


【GM】

~Fin~

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聖杯戦争TRPGリプレイ ユグドラシルの杯 住吉 @sumiyoshi_0101

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