無限のグレー

人は一人以上の社会の中の存在になると

人と人との間が生まれ

ヒト科から人間となる


だから社会の中においては

自分以外の人から客観視されている自分が居る

その一方で

自分だけが知っている主観視した自分も居る


さて、ここで

主観視した自分さえよければ

客観視されている自分はどうでもいいのだろうか


アンパンマンの著者である

やなせたかし氏はこう言ったという


人が一番嬉しいのは人を喜ばせることだ

人は人を喜ばせることが一番嬉しい


もしこの言葉が真理なら

人は主観視した自分が喜ぶことをしてればいい

それだけで幸せになれるということではないのだと思う


客観視されている自分のこともある程度は気にして

人に喜んでもらえる自分じゃなければ

本当の嬉しさは手に入らず

本当の幸せは得られないということになるからだ


だがそれが行き過ぎてしまうと

八方美人の中身スカスカ

アイデンティティが崩壊した自分となってしまい

それはそれで幸せになれるとは思わない


アドラー先生が嫌われる勇気とか言いながら、

一方で人を笑顔にすることの尊さが説かれたりしていて

全くこの社会は矛盾だらけだ


何でもかんでも白か黒か

1か0かで分けてしまうことが良くないのだと思う

この社会は

きっと白か黒かの二択ではなく

その間には無限のグレーがあるのだから


僕らは皆んな

その無限のグレーの中で生きているんだ


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