心の箱舟
言の葉で笹舟をつくって
天の川に浮かべました
あの星灯りに
届けたくて
あの灯火は
あなたの夢か
それとも
誰かへの想いか
星は何も言わず
ただ輝いておりました
やがて舵も櫂も持たない
心の笹舟は
銀河の渦を廻って
星の海を彷徨うと
何処かへと消えてゆきました
他にゆくあてのない
心をのせて
星はただ黙って
それを見ておりました
とても静かな夜でした
言の葉で箱をつくって
心を仕舞っておきましょう
笹舟にのせきれない
心があふれてしまいそうだから
ひとつでは足りないなら
いくつも
いくつも
つくって入れておきましょう
そしていつか
心の箱舟で
あの星灯りに届いてみせたいと
やがて辿り着いた箱舟は
あなたに照らされる
月になりたいと願います
星は何も言いませんでした
ただ輝いて
それを導いでくれるのでした
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます