かつての祈りはいつかの君へ~海賊の一族~
白野 大兎(しらのやまと)
登場人物・用語解説
◆マラー:本名マレクザルガ。チャービル家兄弟の長兄。アリスタより10歳年上。黒髪、オリエンタルブルーの目を持つ。母サハラに似ている。兄弟の中で背が一番低い。思慮深いが豪傑。航海術の達人。弟たちに手を焼いている。海の果てへの旅を夢見ている。知恵の戦の神にちなんで名付けられた。
◆ヴィーシャ:チャービル家兄弟の次兄。アリスタより8歳年上。アッシュグレイの髪に赤銅色の目を持つ。背は高く、兄弟の中で一番喧嘩が強い。いつも女を侍らせている「最高の女たらし」。妖艶な容姿で、かなりモテる。好みのタイプはかなり広い。一度、関係を持った女たちに恨まれて裸で樽に放り込まれたことがある。愛の戦の神にちなんで名付けられた。
◆シヴァ:チャービル家兄弟の三兄。アリスタより5歳年上。黒とスカイグレイの混じり毛に紺色の目を持つ。破壊と強奪を好む海賊らしい海賊。容姿性格共に父親似。アリスタのことを一番可愛がり、「アリー」と呼ぶ。肩にソーヤというミサゴを乗せている。絵と歌が得意。鳥と心を通わせることができる。力の戦の神にちなんで名付けられた。
◆アリスタ;チャービル家兄弟の末弟。後に女王の臣下となるべく王都へ召還される。兄たちに可愛がられて育ち、海と戦い方は兄たちから教わった。イルカと仲良くなる。海神ルカの加護を受ける。母ミリアに容姿が酷似している。
◆サハラ:マラー、ヴィーシャ、マラーの実母。黒髪、オリエンタルブルーの目を持つ。「入江の女帝」と呼ばれ、実質的な千草の国の支配者。ミリアを亡くしたショックで、夫であるカルカニスを恨んでいる。カナンの民の末裔である古き良き「ヴェルーリャ家」の血統。後世において、王国三大女傑に数えられる女海賊である。
◆カルカニス:海域最大の海賊団を率いる海賊長。妻のサハラに恨まれているため陸に上がることが出来ない。
◆ミリア:故人。アリスタの母。長い胡桃色の髪にエメラルドグリーンの目。女海賊を意味する「渚の子」と呼ばれた。自由を愛し、海を愛した。カルカニスを庇い死亡する。海神ルカの加護を強く受け、魔術も使いこなした。息子に哲学者の名前を付ければ賢くなると勘違いしていた。
◇千草の国〈シャルトルーズ〉:大陸南部に位置する海と島々の小国。海賊の一族チャービル家が最も力を奮っている。
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