カルトとブーム Cults & Booms Hunting Demons
なめがたしをみ
mystery
episode.0
小雨が降り続く。
聞こえるのは小雨が天から落ちてくる小音と地面に横たわる二人の呼吸音。
そして、その二人を見下ろす人物の嘲笑う声のみである。
倒れている片割れの赤髪の男の指が微かに動く。
それに応じてなのかもう片方の銀髪の男も苦しそうにうめき声を上げた。
そうだ。まだお前達にはやるべきことがある。
死ぬなど以ての外だ。
殺して殺して殺し尽くし。
喰って喰って喰い漁れ。
そして、■■■まで辿り着き、自分達の行いが何処まで傲慢で醜悪な事だったかを噛み締めろ。
そこまで言葉を発するとその人物は二人に背を向けて歩き出す。
「神がいるのであれば二人に加護があらんことを」
心にもない言葉を吐き捨て、一瞬にしてその場から跡形もなく消え去って行った。
いつの間にか小雨は上がり、雲の隙間から陽の光が差し込んでくる。
これが、二人が生まれてきて初めての敗北の日にあった出来事である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます