第4話 占い 二人の皇妃
あのフランス革命より、少しだけ前の時代となる
南の温暖なフランス領の島で生まれ、育った従妹の綺麗な美少女が二人
「エーメ、こっちよ」「待ってジョセフ―ヌ」 それなりに裕福な貴族の少女達
人並外れた美貌に才覚があった二人だった‥。
深い栗毛の髪にすんなりとした肢体、面立ちの少女はジョゼフィーヌ
もう一人は緩やかな波打つウエーブの金の髪に碧眼の少女エーメ
祭りで二人を占った者、一人の老婆が水晶玉と美少女達を見ながら微笑んだ
「随分と綺麗な‥綺麗な少女達 それも当然だ」
占い師の言葉にくすくすっと笑う少女達
「神から選ばれし者達、特別な運命 最高の栄誉が待っている」
不思議そうにコマドリのように幾度も愛らしい仕草で首を傾げて
少女達は占い師の言葉を待っている
「ああ、そうだ 二人とも皇后になる 最高の栄誉を持つ男が貴方たちの夫」
「さあ、お行き 時には苦難もある それらは当然の事さね
だが、しかし奇跡のような煌めく特別な運命が待っているから」
少女達は微笑みながら頷き、幾ばくかのコインを代価として手渡すと
笑いながら去っていった
「あん、礼を言うのを忘れていたわ」エメ
「気にしなくていいわよ 戯言だわ」ジョゼフイーヌ
少女達が祭りの騒ぎに熱中していた
すると‥あるべきはずの彼女らを占った小さな小屋は消え失せていた。
後の仏蘭西‥フランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトの皇妃ジョゼフィーヌ
巨大な異教のイスラム帝国の覇者
オスマン帝国の皇妃の一人、皇帝の母エーメ‥ナクシディル
(ペルシャ語 飾り立てた豪奢な声)である
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