第11話 私の掴んだ幸せ
私は29歳で幸せを掴んだと思っていた、旦那は高学歴、高収入、しかも次男などでお義母さんたちの面倒も見る必要がないと最初から言われていたが、先日ラブホテルから旦那が一人で出てくるのを見てしまった。
一人だったので浮気なのかわからない、一人で休憩で入って寝てただけなのかもしれない、または風俗を呼んでいただけなのかもしれない、私は風俗は浮気だと思っていないので、風俗なら許そうと思っていた。
こんなことで、私の幸せを逃してはいけないと直感が働き、その時のことは忘れようと心に決めていたのだが、突然旦那が「別居しないか」と私にいってきた。
突然の別居の申込みに私の頭は真っ白になった。「なんで?」と聞いても旦那は理由を言おうとしない。旦那は俯いたまま新聞を見ている、私は黙ったまま食べ終わった茶碗を拭くことしか出来なかった、私は今のままで幸せだと思っていたが旦那は違うってことなのかもしれない、旦那が突然その場から動き出し、私のところまでやってきて「実は俺バイセクシャルなんだ」と言ってきた。
私は「だからなに?」と言い返すと旦那はその答えに呆気にとられた顔をしていた。
「バイセクシャルだから別居をしてくれってこと?」と聞くと旦那はうなずいた。
私はなんでバイセクシャルだと別居をしなきゃいけないのか疑問だったので聞いてみると、今付き合ってる男性がいるという、もちろん私のことも好きだが男性のことも好きだという、その感情のまま二人で暮らすのは私に失礼だというのが旦那の答えだったが、私はいいことを思いついた、これが正解なのかは私にはわからないが、私の今の幸せを逃がすよりはいいのかも知れないと思ったのだ。
「その人もこの家に呼んで一緒に暮せば?」
「何言ってるんだ?」
「だって楽しそうじゃん」
私の家は旦那の両親がお金を出してくれたおかげで東京の郊外だが立派な一軒家がある、子供はなく、部屋は余っていた、そこにその人を住ませれば良いと私は思った、これが女性と浮気してたら私はブチギレていたかも知れないが、男性と浮気するぶんには私はなんとも思わなかった。
「本気で言ってるのか?」
「うん、なんか問題ある?」
「いや、問題はないとは思うが俺がしてるのは浮気みたいなものだぞ」
「じゃあその男性と縁を切れるの?」
「それは。。。」
「じゃあ良いじゃん、一緒に住めば」
旦那は2.3日考えさせてくれと私に言って自分の部屋に入ってしまった、私も自分の部屋に行って考え事をしていた、私も旦那には言ってないがバイセクシャルだ、私も女性と付き合ってた経験が何度もある、旦那の行動も私にはわからなくない。だからこそ、一緒に住もうという提案ができたのだと思う、私も今付き合ってる彼女がいる、旦那には話す気はないが、時期が来たら話そうと思っている。旦那はきっと彼氏を連れてくるだろうと私は思いながら日々を過ごした、旦那が彼氏を紹介してくれたら私も全部を打ち明け用途思ったが、結果は旦那は彼氏と別れてしまった。旦那が一緒に暮らすのを嫌がった、一緒に暮らすくらいなら彼氏と別れると言って、別れてきたというので私の隠し事は旦那には黙っておくことにした。フェアではないが知らなくていいこともあると私は思っている。
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