【短い話】ドレミのかいだん②~ シーソーゲームの生きづらさを感じられたら ~

@maetaka

第1話 「明日が、あるさ」「良いことは、あるからさ!」そんなアドバイスって、ありなんですか?そう言える人が、うらやましい。小学生も、生きづらい。

「生きづらい」

 皆が、思いはじめている。

 こんな日本って、何?

 「泣かないでほしい!良いことは、あるからさ!」

「明日が、あるさ」

 それを言える人が、うらやましいよ。きっと、がまんをすれば良いことがあるんだと信じて、生きてこられた人たちだから。

 「でも、今は、無理です!」

 今は、苦しみに耐え、泣いちゃっても、はい上がれる日本には、なっていないんじゃないの?

 「もう、がんばれません…」

 そういう気持ちのほうが、正直で、なんだか、美しく感じちゃったりもする。

 どうしよう!

 「私、もう、ダメかも」

 「生きづらい」

 「僕も」

 「俺も」

 弱い立場の人たちの気持ちは、どうにもならない絶対領域に、入った。

 そして、ついに…!

小学生の生活の中にも、生きづらさが、しのびこんできた。

 ピンチ!

「さいきん、こころから、わらえていないきがする」

 「わたしも」

小学生女子でも、弱音を、吐いてしまう。

 「今どきの子たちは、強いよね。私たち大人が、子どものころには、ケータイもなければ、ネットもなし。生きづらかったよ。今の子が、うらやましい」

 あれ?

本当に、そうなんですか?

 生きづらさの正体とか、知っているんですか?

 「ソノミちゃん?わたしたちも、いきづらいよね?」

 「だよね。おなじだね」

 生きづらい感覚は、彼女、ドレミだけのものじゃないと、わかってきた。

 「こんなわたしたちは、らいねん、ほんとうに、2ねんせいに、なれるんだろうか?」






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る