第92話 子供達への魔力レクチャー
体感的にそろそろ十一回目の鐘が鳴る頃合いだ。複製できていない本はまだ一割ほど残っているが、残りは夕食後、魔術師ギルドに行くまでの間に終わらせてしまう事が出来るだろう。噴水広場まで行くとしよう。
エレノアからギルド証を返却してもらい噴水広場まで足を運べば、既にシンシアを含めた子供達が全員揃っていた。長い時間待たせていなかっただろうか?
不満げな表情をしている子達は無いようなので、大丈夫だとは思いたい。
「あっ、ノア姉チャン、来たーっ!」
「おはよう、皆。待たせてしまったかい?」
「大丈夫だぜーっ。」
「シンとノアさんの事を話してたのよっ!凄い服を作ってもらうんですって!?」
「ノアお姉さん、冒険者のお話聞かせてーっ?」
「ボクは魔術のお話が聞きたいです!」
うんうん、相変わらず皆元気そうで何よりだ。発言の内容はまさしく十人十色と言ったところか。見事なまでにバラバラだ。
クミィはシンシアと私の事について話をしていたと言っていたので、今日の服装の事も聞いていたのだろう。特に言及される事も無かった。と言うよりも、これから仕立ててもらう服が気になっていると言ったところか。
「服は一時間ほど前に頼んだばかりだから、まだ出来上がる事は無いだろうけど、彼女はやる気十分だったし、とても良い物が出来上がると思うよ。さて、そろそろ気兼ねなくお話が出来る場所に移動しようか。この前の公園に行こうと思うけど、皆はそれで良いかな?」
「「「「「さんせーいっ!!」」」」」
「じゃ、公園まで走って行こうぜーっ、今から競そうわぁっ!?」
元気があって可愛らしい返事だ。自然と顔が綻んでしまう。全員纏めて抱きしめて頭を撫でたい気分にさせられるが、我慢しよう。子供達が移動をし始めたので私はこの子達の後をついていく事にしよう。
おっと、シンシア、相変わらず皆を置いて走って行こうとしたね?みんなと一緒に行こうか?
シンシアが走り出す前に尻尾で捕まえて私の元まで手繰り寄せる。
「ほらほら、シンシア。この前と同じ事になってしまっているよ?何だったらシンシアの事、抱きかかえて移動しようかな?」
「ひ、人前で抱っこは恥ずかしいよぉ!降ろしてくれないの?」
「今のシンシアを降ろしたら公園まで走って行ってしまうだろう?なに、ゆっくりと街並みを見ながら移動するのも悪くないものだよ?」
「おー。シンがまたノアお姉さんに捕まってるー。」
シンシアは可愛いからな。このまま腕に抱きかかえても良かったんだが、本人から拒絶されてしまった。理由は分からないが、恥ずかしいらしい。
目的地に着くまで彼女を降ろすつもりは無いから、仕方が無いからこのまま尻尾で捕まえたままにしておこう。
子供達と一緒に公園に向かってゆっくりと街中を歩いていると、周囲の人々から視線を感じた。だが、その視線に不快感は無い。
向けられた視線からは、温かさを感じるのだ。私に視線を向ける者を視界に収めた際に、その表情を伺ってみればとても穏やかな表情をしている。
確か、ダンダードと訪れた料理店のオーナーは、私が街の人々からヒーローのように思われていると言っていたな。
だとすると、この視線は微笑ましく見守り、愛でる気持ちで向けているという事だろうか?やはり少しむず痒く感じはするが、不思議と悪い気はしない。視線に込められた感情に悪意や害意が無く、善意の物だからだろうか?
勿論、中には私の肌が露出している太ももや腹、鎖骨辺りに強い視線を感じる事もあるが、そういった視線の出所は大体把握している。
それらの視線に意識を向けてみれば、思った通り若い男性が視線の主である事が大半だ。まぁ、残りの視線も男性から送られてきている者なのだが。
先程からクミィが仏頂面をし続けている。何か機嫌が悪くなるようなことがあったのだろうか。
「もうっ!ほんっと、男の人ってやーねっ!ノアさんの事やらしい目で見てる人達ばっかりだわっ!」
「クミィ、ノア姉チャンはな、その格好でやらしい目で見られても平気だっていうんだぜ?信じられるか?」
「ウソでしょっ!?そもそも何でそんな格好をして平気でいられるのよっ!?」
「何でと言われてもなぁ。私は少し前まで裸に近い恰好で暮らしていたからなぁ、服を着るのは見た目が変わって楽しい、と言うぐらいの感覚かな?いわゆるオシャレ目的だからね。」
いや、本当に。私にとって衣服というものは見た目を変えるというぐらいしか意味を見いだせていないのだ。
極端な事を言ってしまえば、この場で一糸まとわぬ姿になったところで私の心境自体は何の変化も無い。おそらく周囲からの視線は一層強くなるだろうし、より情欲の念が籠った視線も向けられることになるだろう。
だが、それだけだ。その視線に対して私が羞恥を抱く事は無いと断言できる。
異常な事なんだろうな。人間達にとってそういった感覚は。
当然な話だ。そもそも私は自分の事を人間として認識していない。
ドラゴンが自分の体を見られて羞恥の感情を抱くだろうか?
いいや、抱かない筈だ。それはドラゴンに限った話ではない。人間以外の、いや、魔族も含まれるか。とにかく、それら以外の動物や魔物・魔獣には羞恥というものが無い。
知性のある魔物の中にはローブや鎧を着こむ者もいるようだが、それはあくまで防御力を高めるためのものに過ぎない。
肌を露出して羞恥を感じるのは人間達特有の感情と言えるだろう。
とは言え、当たり前の話だがこの場でいきなり全裸になったりなどはしない。私が今いる場所は人間達の領域なのだ。これまで読んだ本の中に面白い言葉があった。
[郷に入っては郷に従え]という言葉だ。
意味としては、よその国や街に訪れたなら、その土地の文化や風習、決まりごとに従う事がその土地での美味い立ち回り方だ、というものである。
当然だな。自分達の決めたルールを外から来た者達に我が物顔で壊されたり無視して振る舞われたら、不愉快なんてものじゃない。最悪の場合、やられた側は戦争も辞さないんじゃないだろうか?
まぁ、何が言いたいかと言えば単純な事だ。ここは人間達の生活圏内なのだから、人間らしい振る舞いをするべきだ。という事だ。ただでさえ、私は自分を竜人と称して行動しているわけだからな。
そんな事を考えながら街を歩いていれば、以前シンシア達に魔力を知覚させた公園に到着していた。
まだまだ昼前の時間だからか、散歩に来た人や、長椅子に腰かけてのんびりとしている人達をちらほらと見かける。
なるべく彼等の邪魔にならない場所へ移動して腰かけるとしよう。ここでようやくシンシアも降ろす事にする。他の子達も皆で輪を作るようにして腰かけた。
「あー、やっと降ろしてもらえた~。ノア姉チャンに捕まっちゃうとそっからはもう動けないんだよなぁ~。」
「アンタは毎回は一人で動きすぎなのよっ!いっつもアタシ達を置いて走ってっちゃうんだからっ!」
「え~っ。だって早く着くならその方が良いじゃ~ん。」
「皆に合わせろって言ってんのよっ!アンタ一人が着いたってみんな揃ってなきゃ意味ないでしょうがっ!」
「うぅ~、クミィが母チャンみたいな事言う~。」
「そりゃそうだろ。オバサンの言ってる事が正しいんだからよ。」
「シンはいつもそれでオバサンに怒られてるもんねー。」
「ノアお姉さん、今日は魔術のお話と冒険者のお話、どっちをするんですか?」
皆がシンシアの駆け出し癖を言及している中、テッドだけは私に今日は何をするのか聞いて来る。相変わらずマイペースな子だ。この子はシンシアが一人で走り出してしまう事があまり気にならないのだろうな。
「先に魔術のお話からしようか。皆はあれから魔力を動かそうとしてみたかな?」
「「「みたーっ!」」」
「魔力が分かってから、すっごく仕事が楽になったぜっ!直ぐに腹が減るし、後でスッゲ―疲れちゃうけどな!」
「すっごくキレイですよね。ぽわぁって光って、ふわふわしてるんです。」
皆魔力に御執心のようだな。シンシアの場合、無意識の内に魔力を用いて身体強化を行っているようだが、そのせいで消耗も大きくなってしまっているようだ。
テッドは相変わらず凄いな。特に教えるまでも無く魔力を操作して掌の上に集めて浮遊させている。やはりこの子の魔術の才能はかなり高そうだ。
「テッドは凄いね。自分だけでそこまで出来たのかな?それとも誰かから教わったりしたのかな?」
「えっと、ノアお姉さんが自分の意思で動かそうって言ってたから、自分の魔力に向けて動いてって思ったら、動いてくれました。」
いや、本当に凄い才能だぞ、それは。
ギルドの資料室に蔵書されていた本には、魔力を知覚してから自分の意思で操作できるようになるまでに、通常は三ヶ月は掛かると記されていたのだ。それも魔力操作の訓練を熱心に行った場合の話だ。
それを魔力を知覚してからたったの数日で可能にしてしまったテッドは、まさしく天才と呼べる才能がある。彼の将来がどのような者になるのか、少し楽しみになって来るな。
他の三人はどうだろうか。試してみたようだから、あれからもちゃんと魔力を認識できているとは思うのだが。
「三人はどうかな?魔力を動かす事は出来たかな?」
「それがなー。出来ねーんだよなーっ。」
「テッドに教えてもらってるんだけどねー。」
「魔力は分かるんだけど、動いてくれないのよ。」
まぁ、普通はこうなる。魔力を操作する場合、魔力を正確に認識したうえで、その魔力に自分の意思を明確に伝える必要があるのだ。
言ってしまえば意志の強さが重要なのだ。それは魔力を操作する事は勿論、魔術を行使する際も変わらない。魔術とは、物凄く簡潔に言えば意志の力で効果を発揮する魔法を、誰でも使用できるようにマニュアル化したものなのだ。
そうした強い意志を魔力に伝えるために初めて魔力を操作するには、強い集中力が必要になってくる。
余程の才能か、あるいは強い意志の持ち主でも無ければ直ぐに出来るような事では無いのだ。
その点、テッドはどうだろうか。才能も勿論あるだろうけれど、テッドは常にマイペースな子だった。周りの環境に関係なく、自分を通す意思があるのだろう。
その意志の強さが魔力を操作する事が出来た要因だと私は考えている。
さて、テッドが凄いのは分かったのだが、このままでは周りの子達があまり面白くないだろう。
シンシアも魔力を消費して身体能力を向上させる事は出来るようだが、操作する事自体は出来ていないようだしな。この子達の魔力操作を補佐するとしようか。
「皆。前みたく私の尻尾に触れてもらって良いかな?」
「「「「「分かったー。」」」」」
子供達の前に尻尾を出すと、皆素直に手を置いて触れてくれている。
良い子達だ。ごく少量の魔力を流して子供達に伝えていく。
「私の魔力が皆に伝わっていくのは、分かるかな?」
「「うん!わかるー。」」
「やっぱ、ノア姉ちゃんの魔力ってスッゲェデッカイなっ!」
「テッドも言ってたけど、ノアさんの魔力って二つの色が混じってるのね。ノアさんの魔力に包まれると、何だか安心してくるわ。」
「きっと、ノアお姉さんの魔力に守られてる感じがするからだろうね。今ならいつも以上に体を良く動かせそうな気がするよ。」
良い傾向だな。ほんの僅かとはいえ、それはあくまで私の尺度によるものだ。子供達はおろか、大人から見ても流された魔力の量はかなり大量に感じる筈だ。
魔力とは力だ。魔力の量や密度によって生物の強さが大きく変わる。基本的にあれば、あるほどあらゆる能力が強くなっていくと考えればいい。
そして、そんな魔力に触れる事で、子供達が全体的に強化されて行く。
それはテッドが感じていたように身体能力が上昇するだけでは無い。
五感は勿論、バランス感覚や直感、更には魔力の感知能力や意志の強さまでもが強化されている筈だ。
「さて、この状態で皆は自分の魔力を知覚できているかな?」
「大丈夫ー。出来てるよー。」
「うーん、俺の魔力、ノア姉ちゃんに比べたらスッゲェ小さいけど、ちゃんと動かせるのかなぁ。」
「マイク、知らねぇのか?ノア姉チャンは"
「ええぇーっ!?!マジかーっ!?!スッゲーなぁっ!!」
「だからさ、オレ達の魔力が小さくたって気にする事は無いんだぜっ!」
そう言ってマイクを励ますシンシアの表情は、自分の事のように自慢げであり、誇らしげだ。
実際のところ、自分の宿の客人が皆から強者として注目されている事は、この娘にとって誇らしい事なのだろう。
それはそうと、皆ちゃんと自分の魔力を知覚できているようだ。クミィなどは私の魔力の色も把握できているようだ。この娘もテッドほどでは無いにしろ、魔術の才能があるのかもしれないな。
「それじゃあ、今の状態で自分の魔力に意思を向けてみようか。そうだねぇ・・・さっきテッドがやったように自分の魔力に掌に集まって欲しい、と強く願ってみてごらん。」
子供達が目を閉じて自分の魔力と向かい合っている。自分の魔力は認識できている。意志の強さは十分な筈だ。後は、願いを込めて動かすだけだ。
魔法とは、究極的に言えば願いを実現する力だ。理論上の話ではあるが、意志の強さと魔力さえ十分にあればなんだって出来るだろう。
現に、ルグナツァリオ達は魔力だけで一つの生命を生み出しているのだからな。
そもそもの話、人間に限らず、あらゆる生物の行動は、願い、願望、欲望と言った感情から来ている。
これもまた極端な話になってしまうが、全くの願いも欲望も無い生物は、食事も睡眠も取ろうとはしないだろう。それどころか、生への執着すらも無い。それはすなわち、生物としての死と変わらないだろう。
話がややこしくなってしまったが、結局何が言いたいかと言うと、命あるものにとって意志の強さとはつまるところ願いの強さであり、子供達に自身の魔力に対して願うように促したのは、その方が魔力をより動かしやすいからである。
「あっ、う、動いた!動いてくれたーっ!」
「僕もーっ!」
「やったぜっ!俺も動いたーっ!」
「フフン!ノアさんがアタシ達に力を貸してくれてるんですもの!これぐらい出来て当然よ!」
「凄い・・・いつもよりもずっと魔力を動かしやすいです。この感覚、忘れないようにしておかないと・・・。」
皆しっかりと魔力を動かす事が出来たようだ。それがとても嬉しいのだろうな。皆とても元気よくはしゃいでいる。
クミィはどうやらコツを掴んだようだ。他の三人よりもスムーズに自分の魔力を移動させている。
テッドに至っては自分の体から魔力を放して周囲をゆっくりと周回させている。
本当に凄まじい才能だな。そこまで出来るようになれば、後は魔力の形を整えて決められた形に並べてやれば、魔術構築陣の完成だ。つまり、この子は既に魔術の発動までの条件を半分近くは満たしていると言ってもいい。
私が手助けをしているからと言って、魔力を知覚できてからたったの数日程度でここまでできる人間はそうはいないだろうな。エネミネアに話したら間違いなく将来の逸材として魔術師ギルドにスカウトしようとするだろう。
それで魔術師ギルドに加入するかはテッド次第だ。彼は魔術だけでなく冒険者にも興味があるようだからな。多分、どちらを選んでも大きな成功をするだろう。
皆夢中になって魔力を操作して、午前の鐘が十四回鳴ったところだ。流石に子供達の表情には疲れが見えている。
放出してこそいないが、魔力を三時間ほど動かし続けていたのだ。疲れないわけが無い。
魔力を自分の体から離して操作していたテッドは、特に疲れた表情をしている。
時間としてもちょうど良いだろう。この辺りで魔術のレクチャーは一旦切り上げて昼食を食べに行こう。
確か、この子達は普段南通りで食事を取っているとの事だし、正午を過ぎるころには売り切れとなってしまっているという商品に興味があるのだ。
魔力の操作に熱中している子供達に水を差すようで申し訳ないが、この辺りで止めさせておかないと疲れ切って動けなくなってしまうからな。子供達への魔力の供給を断つとしよう。
「んぇっ?急に魔力が動かなくなっちゃったぁっ!?」
「あぅぅ、ボクもだー。それにしても、疲れたなぁ。」
魔力の供給を断ったことで、これまで子供達に掛かっていた全体的な強化が切れたのだろう。突然魔力の操作が出来なかくなった事に皆困惑している。
テッドも疲れがたまっていたためか、美味く魔力を操作できなかったようだ。自身から分離させていた魔力はそのまま霧散して入ってしまった。
「みんな、とても集中していたようだけれど、さっき十四回目の鐘が鳴ったところなんだ。そろそろお昼ご飯を食べに行かないかい?普段は南大通りでご飯を食べているようだし、案内してもらって良いかな?」
「言われてみれば、なんかお腹減ってるかもーっ!案内任せてーっ!」
「かもじゃないわね。アタシもうお腹ペコペコよっ!お昼ご飯にしましょ!」
「うぅっ・・・走って南大通りに行きたいけど、疲れて走れないぃ・・・。ノア姉チャ~ン、今朝みたいに疲れ取って~。」
昼食を取りに南大通りへ行くと決まれば早速シンシアが走り出すかと思ったのだが、魔力操作のやりすぎで走り出す体力が残っていないようだ。ここ三日間シンシアに施している『回復』の魔法をねだられてしまった。
が、申し訳ないが、それをするわけにはいかない。回復させてしまえばシンシアは一目散に皆を置いて南大通りへと走り出してしまうだろうからな。
「駄目だよ。シンシアは疲れが取れたら、一人で走って行ってしまうだろう?みんなと一緒にゆっくり行こう。」
「うぅ~。分かったー。」
良かった。素直に言う事を聞いてくれるようだ。この娘はなんだかんだで聞き分けの良い娘だ。だからこそ、可愛げがあるのだろうな。
「じゃ、南大通りまで行こうぜ。この時間だったら売り切れてることも無いから、しっかり食べられるぞ。」
「あっははー。マイク、声に元気無いよー。」
「声に元気が無いのはトミーもだろー。何か、魔力をいっぱい動かしたら疲れたんだよー。」
「アンタ達、口ゲンカしてる元気があるなら歩きなさいよ・・・。」
「なぁ、ノア姉チャン、やっぱりみんなの事元気にさせた方が良くない?」
「そうだね・・・そうしても良いけど、その場合はシンシアを抱っこさせてもらおうかな。それからいつもみたいに頭を撫でさせてくれるのなら構わないよ。」
「うぇええっ!?や、ヤッパいいやっ。」
皆疲れているからか、声に張りが無くなってしまっているな。普段元気よく会話をしている筆頭のマイクですら声量がとても大人しい。
そんな皆を気遣ってか、それとも自分の疲れを取りたいからなのか、シンシアが再び私に回復をねだってきた。
そのための条件を聞いたらあっさりと引き下がってしまったな。そんなに人前で抱き抱えられるのが恥ずかしいのか。まぁ、何にせよ、移動するとしようか。
普段子供達が食べている、正午には売り切れてしまうほどの人気料理を味わいに行くとしようか!
どんな食感で、どんな味がするのか、今から楽しみだ!
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