たまごとうた。巣守たまごの三十一文字

月出里ひな

2022/09/26

すれ違う人は知り合いだと言わんばかりに手を振る吾子は笑顔で


洗濯を干し終えたわたしの脇を飛ぶ蝉に「するなよ」と、念を送って


米、昆布、葡萄の皮を点々と辿った先に一歳はいる


寝るよって言えば必ず集合す母の枕にあたまがふたつ


豚に牛、鶏に合い挽き掴む手で吾子の頭を撫でる これからも


たぶん今日厄日だったんでしょうでも明日はその分絶対良い日

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