第40話 更新頻度
連載モノの更新頻度って、ざっと分けると、毎日更新、定期更新、不定期更新だね。読者として面白い物語を追ってると想定したら、ドンドン読めるのがいいのは当然だけど、毎日更新ってのは書き下ろしを連載の形にでもしない限り無理だろうし、定期更新が有り難いかな。不定期更新は程度によるだろね。
内容もさることながら連載モノは、きっちりとした更新で読者側に安心感を与える事が大切になるんだろうと思う。たとえば現実生活でも、あらゆる店が営業時間と休日がキッチリ決まってるから顧客は頭の中で予定を立てる。久々にあそこのラーメンを食べよう、あのブランドの新しいデザイン見てみたいから明日ちょっと覗いてみよって。でも、営業されてるはずなのに覗いてみたら臨時休業……、まあ仕方ないと自分を納得させて後日あらためて行ってみると休んだまんま……。おそらく多くの人は「二度と来るか!」って思うだろうね。そして代替店を探す。
これは連載小説にも言えるね。頻度や間隔はともかく確実に「店が開いてる日」を作る。それだけはしっかりと守る。すると店と顧客の最低限の信頼関係が出来上がってくる。
最悪なのは、このエッセイで取り上げる「カクヨム依存の多重鍋パンチドランカー」みたいなのが経営する店だね。経営手腕も経営計画もないボンクラ経営者が「好きに経営するんじゃああ、好きを詰め込むんじゃああ」の方針で多くの店を手掛けて、どの店も自己満の極みだから絶望的な赤字。営業は気まぐれで、営業時間も定休日も定まらない。
なのに突然「毎日営業するんじゃああ」みたいな感じで、狂ったように店を開けたりする。当然ながら店はぐちゃぐちゃで、とてもお客さんを招きいれるような状態じゃない。お客さんは入り口で引き返す。そうやって閑古鳥が鳴き続ける中、ようやく入店して来たお客さんに気持ち悪い笑顔を浮かべながら揉み手ですり寄って「当店の魅力はこのようになっておりまして」って店の解説を始める。悲鳴を上げて猛ダッシュで逃げるお客さんを「趣、趣味の経営ですのでッ、売上や顧客数は気にしておりませんッ! 自己満足でございますッ!」と周囲に叫びながら追いかける。この魔法の言葉で自分を慰める。
息切れしながら店に戻ってきても反省はなく、また魔法の言葉を念仏のようにつぶやく。そして誰も来ない店の中で「もう一つ新しい店を始めるんじゃあああ!」と絶叫する。
怖いよねえ……、ホラーだよね……。このエッセイを読んでくれてる人は、そんなボンクラ経営者みたいにだけは絶対ならないでね。
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