第4話 10月3日。とざんの日。
低い雲、高い宇宙(ソラ)、漂う気配、映る景色、
とーいところまで来てしまった。
果てしなく歩き続けた、心地よい散歩道。
いつも歩いていたけれど、隣にいつもいたけれど、
今日は、まっすぐ前を向いて、
目的地まで進んでみよう。
目標はあったけど、とっくに忘れて、のんびりしていた。
後ろ向きに歩いてみた。
長い影が追いかけてきた。
影はいつでも一緒だった。
離れたくても、一緒だった。
ふっと気がついて見たら、坂道の途中だった。
何回繰り返したのかな。
行ったり来たりの遊歩道。
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