どれっど王国

浅貴るお

第1話 発見

 僕は午前8時時頃、自転車で道を走っていた。すると前方に、ふにゃふにゃ動く物体を視認した。

 近づいて見ると、猫だった。

 しかし、変な動きだった。右へ左へと上半身を揺らしていたのだ。

 僕は自転車を停め、さらに猫に近づいて見た。

 口から血を流していた。

 怪我をしている!

 原因はすぐに分かった。すぐ近くは車通りの多い道路だった。ということは、車に轢(ひ)かれ、こちらへと飛ばされてきたのだと言うことが。

 僕は助けないといけないと思った。近くに動物病院があるのは、知っていた。だけど、動物を飼っていないため、肝心の場所がよく分からなかった。

 そこで僕は、同じ市内に住んでいて、猫を飼っている友人に電話して、事故現場から近くの動物病院の場所を教えてもらった。

 そうして僕は、猫を自転車の前籠(まえかご)に乗っけて、動物病院へと向かった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る