手探りで始める新世界

ミノケンタウロス

第1話

さて、諸君。

今、俺は、奇妙な現象に直面している。

しかし、この現象を表す言葉は存在しているのだ。

ずばり、


転生した。


この言葉を、「あ、そう」の一言で済んでしまうあたり、我々も結構やばかったり、やばくなかったり・・・。(我々←大事)

まぁ、そう結論づける根拠はある。

そりゃあ、証拠は?根拠は?と言われまくる現代社会を生き抜いてきたのだ。

朝飯前である。


思い通りに動かない体。

ぼやけていて、はっきりと見えない目。

言いたい言葉が言えない口。(声帯?)

なぜかある前世の記憶。

・・・

朝飯前とかいってごめんなさい。

誰が見ても・・・じゃなくて、体感してもそう思うだろう。

でも、何故そうなったのかはわからない。

神様とやらを見た記憶はないし、転生に繋がりようなきっかけも特になかったように思える。

まぁ、その部分だけ記憶が消去されている線は否定できないが。

まぁ、考えても仕方ないし、諦めるか。


しかし・・・

眠いとかにはならないのか。

寝る、起きるを繰り返すとばかり思っていたんだが。

この体の制御が全くできない以上、なにかが起きても流されるままだから心配だったのだが・・・。

現に、多分だが、目をつぶってねているし・・・。

は?

なんで寝てんの?

俺は起きてるぞ?

意識あるし、眠くすらない。

寝ている実感があるだけ・・・!?

寝るに実感もクソもなくね!?

待って、どうなってんだ、まじで?


わけが分からん・・・。


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