第5話2Pカラーの逆流
ッガッシャァン!
どこかでガラスの割れた音がした。
_待ってコレ戻ってない?
「見つけたぞ!私の偽物」
だから待って違うんだったら。
ガスッ
バキッ
ボコッ
_あっ私のメーターが。
KO!
ちょっと待って私は、、
ガシッ
むんずと掴み起こされた私はまさかの
ラウンド、、
KO!
何それ?
ラウンドKO!って聞いたことないんだけど。
立ち上がることさえできずに、ラウンドを取られてしまった私。
イベント負けみたいな状態を繰り返した私の意識はやがて遠く霞んでいく。
色違シャクナが勝ってしまった。
するとどうだろう?
私の体も軽くなって、、
ちょっと待って死んでるの?
むにゅむにゅ
ほっぺに感覚があった。
おかしいな?
でもさっきと違う感覚もあった。
_燃え盛るような恨みの感覚。
さっきまでの私にはそんな感覚はなかった。
そして目の前に倒れる1Pシャクナ。
え?ウソでしょ?私今転生中だよね?
転生中に入れ替わったの?
「そうだよ。自分の力を知りもしないヤツがしゃしゃり出てきやがって」
あ、うんごめん。
良かったら詳しく聞かせてもらえる?
ッ
舌打ちされた。
「アタシは王家とかそういうのはどうでもいいんだ。
だが、同じヤツは気に入らなかった。
特にそこに力まで持っていかれてその上使いこなせていないのもな」
お前、記憶まで失ってるだろ?
1Pシャクナに話すように言っているが違う。
これは私に対する言葉だった。
胸が焼けるように熱く、締められるように苦しい。
こんな気持ちに私はなったことがなかった。
誰かを憎むなんてしたことなかったし、それがこんなに苦しいことも初めて知った。
「そうかよ。さぞ幸せな人生だったんだろうな」
本当はそんな優しい言葉じゃ物足りないんだろうことが今はわかった。
_私のために言葉を選んでくれてる。
するとさらに知らない感覚に陥る。
締めるような苦しみから、もやっとした感覚へ。
楽になったワケではない。
ただ気持ち悪いようなもやっとした感覚。
_これじゃ収まらないんだろうな。
「くたばれよ?これも何かの縁だお前もコイツのくたばるとこを見てるといい」「嫌だ」
「勝手に人の口使ってんじゃねぇぞ?」
口だけは達者だが、何とか割り込むことはできた。
ぎぎぎぎ
右手が動く。
今だ!
パシッ
「甘ぇよ」「何で私が止めるとわかったの?」
わからんワケねぇだろ?
お前は甘ぇからな?
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