第52話 娘の腹痛

高校生でも生理痛という物は当然未成熟な内臓なのである。

社会人になってもついてくる生理痛は当然ある。


ただ、何歳ごろまで未成熟なのか等に関しては個体差があり、そもそも女の子の場合生理が安定するまでととらえるか、社会的にも成人となる年齢で大雑把に判断するのか、その点に関しては医師ではないので横に置く。


今回次女が腹痛を起こしたけれど、普段の腹痛より違いがあった。

排尿痛があったので膀胱炎と自己判断し、夫が出社するまで長女とLINEで多少やり取りをして、その後私が呼ばれて次女の状態を知りました。


話しを聞く限り、確かに私も経験があるので(大腸カメラ検査の後膀胱炎になった)、運悪く内科は休みだが泌尿器科は休診日ではないので、先に別の病院の予約が入っている長女を病院に連れて行く。


この時点で泌尿器科で薬を貰えば大丈夫と軽く思っていたので午後の診察も予約しました。長女現在ねん挫から足の奥にヒビが入っており、サポーターを作る必要があり、技師さんが来れるのがその日か数日後なのでさっさと終わらせたかったし。



しかし、帰宅すると痛みが悪化しており、自力で車に乗って病院へ行ける状況ではないことから、救急医療相談窓口で相談し、救急に電話を入れる事になりました。

痛み方が多少うなるような状態から悲鳴を時々上げる状態になっていたのと、自力で1階に降りれる状況ではなくなっており、夫にも相談したけど呼びつけて2人で支えながら階段を降ろすのも無理がある可能性が高いと判断しました。


救急車が到着する前に準備したのは、保険証と医療証(無料になる地域です)。一応タオルケットとマスクと次女の趣味のぬいぐるみと水の入った水筒、靴。


靴は救急隊員に言われたので持ったのですが、靴下を忘れてしまいました。


階段をどうやって降ろすのか…うちは古い作りで踊り場も無ければ急階段なので降りにくい。


今は座った姿勢で運べるタイプがあるんですね。

それでも姿勢を変える事で痛みが強くなって悲鳴を上げる次女。


救急車に運ばれてベッドに移動する際も、横になる際も悲鳴。

診断中お腹を押さえられても悲鳴。


専門用語で隊員同士で話してたけど、多分腸閉塞や盲腸の疑いはないという意味かな、と何となく理解。


救急車で行き先を探し、入院はできないけれど総合病院で診てもらえそうなのでそちらへ。




結果論としては総合病院で良かったし、救急車で運んでもらって良かったです。


まず最初の処置室で「腹水があるのでCT撮ります」

CTの結果出血が見られるので再度造影CTの為同意書を書く。一応アナフィラキーなど稀にあるし、造影は私も体験したけど吐き気の副作用とかもあります。


その後、病変の可能性として卵巣の捻転があげられ、産婦人科で診察待ち。


その間痛みが強い為「麻薬」入れておきました、と言われて少し悩む。

麻酔じゃなくて麻薬?医療用だけど麻薬って言っちゃうんだ…。って部分で。


産婦人科で超音波で診断した結果、やはり卵巣の捻転の可能性と出血はここからの可能性があるけど、手術を急ぐ状況ではなく、痛み止めと点滴で様子を見る為に入院となりました。

診察中に病室が空く予定ができたのと、MRIを撮ってもっと精密な状態を診るためにそこで入院の同意書などを書いてい地下にある放射線検査スペースへ移動。


地下に入ったら電波が飛んでいないので、別の大きな病院も多分意図的に検査エリアは遮断してた事を思い出して、とりあえず娘がMRIを受けるための着替えを手伝った後、慌てて1階に戻ってしばらく電波が届かない事を自宅にいる長女長男に連絡。


終わって地下に戻ったら20~30分かかるはずの検査が1分で終了したらしく、泣いていたと思われる次女とご対面。

やはり原因不明の閉所恐怖症が出たらしく、検査むずかしそうなので止めましょう、と技師さんに言われる。


うん、十億以上する機械で暴れたり色々やらかして故障させる可能性があるから止めましょう。と同意。


うちの次女、見かけは高校生中身は幼稚園の精神をここで発揮されました。

片手サイズのぬいぐるみ握りしめて、涙を拭いたと思わしきテッシュ握ってましたよ。


そういえば、産婦人科の入院室だと新生児の泣き声で寝れないんじゃないかと心配していましたが、入院するのは別の科の病室になってほっとしました。


とはいえ初入院。麻薬と先ほどの恐怖で疲労したのか、車椅子のままウトウトし始める。あ、処置室の後からはずっと車椅子です。自力で歩けませんでした。



昨日担当医の先生から電話がかかって来て、痛みが落ち着いてきたので血液検査して結果が良ければ明日退院して1週間ほど自宅療養して診察という事になりました。


明日、つまり今日なんですが、最近少し見る夢がリアルすぎて困っているのに、退院って状況と分かっているが次女が他界して幽霊状態で別れの会話をするって夢見ちゃって、どうやら私の方が今回の騒動でさらに精神的な疲労を貯めこんでいたんだなぁと安定剤飲んで寝ました。


やる事は沢山あるけど体が動かなくなってきたし。




ああ、おまけ?


未成年の女の子の卵巣捻転はまぁある病気です。

腹痛(胃?の下ら辺)、嘔吐など初期症状で女の子の場合は何歳でも可能性があると思って良いです。痛み止めではなく胃薬ですぐ収まるのなら別として。


婦人科に連れて行くのに抵抗あるのは私も同じです。

妊娠経験のあるパートナーがいるならなおさら検査方法などで不安になるでしょうが、大体そう言った児童には超音波や別の検査方法を優先されるので、あまり心配しなくて良いと思います。


ただ、成人済みの未経験女性が内診された事を30年ほど前の産婦人科勤務中に、同僚の娘さんの事例として聞いてはいるので、古いとか高齢の医師だと配慮してくれない可能性もあるので、親としてそこは診察時に不安要項として先生に直接伝えた方が良いです。

他の検査方法は別の病院に回す必要もあって面倒だから、と強引にされる場合があるのでその時は逃げてイイヨ。

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