11日目

あれから男子たち全員が体育館に向かった。

僕は、自分の身長がどれだけ伸びているのか実際分からない。何故なら、女子たちの身長の方がデカいと思ってしまっているから。男子の成長って中学2、3年の時ぐらいからぐーんと身長が伸びると言われているけど実際のところ本当なのか分からない。でも、僕はそれを信じてる。そう思い身長が伸びている事を願いながら体育館に着いた。


体育館に着いた後、他のクラスの男子も居たため空いている所から行くことにした。僕が行った順番は座高、身長、体重の順番だった。まぁ、ぶっちゃけ身長以外の他2つは正直どうでもいいと思った。

僕の体感的にあっという間に全部が終わった。実際の所、身長はどうだったのかと言うと155cmだった。正直、平均ぐらいの身長だった。これだけあれば彼女にも勝てるだろうと思いウキウキしながら教室に戻った。他の2つはどうでもいいでしょう。


僕は教室に戻り、自分の席に座った。その際に、彼女に話しかけられた。


「光希君、身長どうだった?伸びてた?見せて、見せて。」


「えっちょっと待って。」


と言いながら僕の情報が書かれている用紙を彼女に取られてしまった。

流石に全部を見られるのは恥ずかしくてさっさと返してほしいと思い彼女から取り返そうとした。


「なるほどなるほど。光希君、私とあんまり変わんないね。身長わ。

えーと、他はどれどれっと。」


「東さん、返してよ。もう身長確認したんだからいいでしょう。」


「光希君、ちょっと痩せ気味じゃない?ちゃんとご飯食べなきゃ駄目だよ。」


「あーもう体重はどうでもいいじゃん。身長だけじゃなかったの?」


彼女は楽しそうに笑っていた。僕はその反対で全然楽しくなんてなかった。なんなら地獄でしかなった。


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