こんな設定も良かったなあ
アフリカ人以外の人類には約2%ほどネアンデルタール人のDNAが残っている。
ならば見てみたい、と誰かが思い研究し始めた。 ネアンデルタール人は約50万年前まで生きていた。
化石さえ見つかればDNAは簡単に採取できる。
そして、ついに純粋な100%ネアンデルタール人が完成した。
人のクローンの作成はだいたいの国で禁止されている。
誰かに発見されれば終わりだ。
しかし、処分するのももったいない。
隠れて飼育することにした。
ホモ・サピエンスよりも脳が大きいから、色々教えれば頭が良くなると考えた。
そして、教育を施した。自然科学から人文科学に至るまで施してしまった。
研究者の思惑どおりネアンデルタール人は賢くなった。
研究者の予測を上回るほどに。
研究者は遺伝子操作をして病気の耐性や身体能力の向上などをしてしまったのだ。
身体には考える力や覚える力も当然含まれる。
ネアンデルタール人は恨んだ。
最初の行為が純愛だったのか、一方的な暴行だったのかはもはや知る術はない。
ただ、ホモ・サピエンスという種が自分を実験動物かペットのように扱うことがたまらなく許せなかったのだ。
ついにネアンデルタール人は瞬間移動装置を作り上げた。
仕組みもシンプルだ。
行きたい場所までの空間を消す、あるいは元に戻すことで、一歩で辿り着くことができる。
更に、特異点を利用することによって消した空間を新たに作り出した。
それはまるで瞬間移動に見えるだろう。
脅威の装置を持ってホモ・サピエンスを奴隷にし、地球系火星在住ネアンデルタール人になった。
奴隷と同じ星には暮らしたくなかったのだ。
やがて生命嫌いの王が地球を滅ぼし、その王と恋仲になる。
〈終〉
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